某院生との定先指導対局

        先月初めて打ったとき白シチョウ悪い場合は不可の

        手段をしてしまい見事潰され完敗。よって本局は気を

        引き締め手合の姿勢で臨みました。先ず2月序盤棋譜を。

 左下黒アキ隅配置での右上白12ツケは不可

右上折衝でほぼ勝負あり

立ち上がり:右下・左下は令和定石

        ここまで互角だと思います。右下の白20は下辺白21と

        詰める前に決めて良しと判断。黒29と大人しいのは黒9、

        白11キカシが嬉しいとのこと。続いて・・・  

手厚さ求めるツケ

        黒1ツケでした。意外な感じしたが白イ・ロ・ハの

        手段を手厚く消そうというもの。

実戦・次の第一感は右上白aだったが

       後手になると不満なので露骨な白2、4と対応しました。

       黒5まで厚い姿だけど大所白6に回り先ず先ずだと思う。

       左辺黒7と右辺白8は見合い。黒9も双方勢力の中心で

       大きい。次は白aの予定でしたが左下が気になりました。

マゲが骨太に見えました

       

 

   幽玄の間K氏三子局・要点の一場面

        下じょ会指導碁解説遅れてすみません。暫しお待ち下さい。

        22日幽玄の間K氏指導碁一場面をお見せします。

立ち上がり・右下堅過ぎ以外は文句無し

トビ一つあればケイマ。心配無し

       黒A無くても黒1の実戦例あります。▲など他の石無くたとえ

       分断されても隅の白も弱くなるので黒打てると考えて下さい。

好きな『馬の顔』だが弱点残る

       久しぶりに大好きな馬の顔でした。ただ白1嫌味残るので

       黒Aがトビが勝ったでしょう。

ガッチリも有力で安心

        別法。地味なようだが黒1、3補強も立派です。後が

        後安心して打てるのが利点です。

    左上の必争点は(黒はオシ・白からマゲの点) 

        積極的黒1、3から黒13オシまで定石完璧。白14ノビに黒15、

       17目作りは弱気。根拠確保なら黒1で黒4が適しています。

       白26マゲがすこぶる大きい。まだ黒一団心配になりますね。

オシからケイマで局面圧倒

       黒1オシ。白2ノビに黒3ケイマがセ最高手。全局に

         役立てながら左上黒を補強します。白4、6囲いくらい

       だが左上一線裾空きもあり白地大きくない。また右上黒も

       黒3応援あるので今は気にせず大丈夫。互先なら左の白へ

       黒7と打ち込むでしょう。黒aでの中央拡大も面白そうです。

ツケ攻防の検討

       K氏は三々ツケまで踏み切れないことあるので今回で習得を。

       黒1ツケは殆どの場合白2受けとなります。白2で白×は

振り変わりは黒良し

       白2、4反撃にはこの場合黒5、7が簡明で最善。△二つ

       獲得すれば隅と辺を白地にされても十分。黒9で黒地大きい。

       なお黒5は黒6と逃げる手もあり。ツケにハネ出しは怖くない。

  ツケ二段も地に辛く有力・中が厚いのが条件

       この手段は毎回良いわけではないので参考程度に。 黒1、3の

        『ツケ二段』は根拠や地に辛く打ちたいとき採用します。黒9まで

       定石です。白10となり黒×は痛むがその上の黒●に注目。厚ければ

       ツケ二段悪くない。念のための黒11補強も良き調子ですね。

       右辺白地になりましたが黒aサルスベリが残っています。

       ◎お疲れ様でした。三本の形で中央ケイマは素晴らしい手なので

       お好きな馬の顔のように実戦で試みて下さい。

       ◆明日23日9時10分もよろしくお願いします。



   25日は春の研究会・お待ちしています

      🌸満開も秒読み25日(土)の研究会も近づいて来ました。拙い一句を。

    盤上の烏鷺の響きや春爛漫

       手合今年初勝利一局の次の一手プリントを用意しました。皆様どうぞ

       有楽町囲碁センターへ。参加お待ちしています。11時30分~

   立ち上がり・白番下地の打った手予想を(詳細は研究会で)

 

 浦安碁会ラストは伊東氏二子局

浦安碁会ようやくラスト。二連勝へ闘志満々の伊東さんです先ず画像を。

止まりそうもない戦い場面(白番)

右上▲の隅への狙い

        この碁は序盤も見応えありますがこの場面から解説します。

        現在白番。左下黒■を無視し白が上から戦いを仕掛けました。

        黒■が果たして活躍するかどうなるかがポイント。

        それと戦いの最中に右上黒▲と打たれたが隅に先手なのか。

        黒▲で中央を黒AやBと打たれていたら断然良かったことは

        確かですが伊東さんはここを放置すると白スベリとの差を

         気にされたのです。先ずその白スベリに触れます。

        結論は次の①・②・③図。スベリ気にせずで良かった。   

仮定図:×切りからツケコシが対抗手

②止まれば黒厚くなり十分

➂捨て石で厚くなり嬉しい

       

黒からの手段

コウになる可能性大

白犠打放てば勝つが厚くなり黒十分

実戦進行ここが大事・肝要な分岐点

        もつれ合っているが白がポイントを得ています。やはり右上

        ▲が戦いに参加していない点が大きい。白21とようやく前の

        黒Aにツケとなりました。黒は冷静さ持ちたい場面。

『泣いて馬謖を切る』右方面で勝負

       ここは 左黒一子我満し黒1と中央連絡が賢明でした。白2に

       黒3と動き出し。この手は白分断ですが場合によっては種石を

       取らせ欠け目に自然体捕獲という意図も含んでいます。

       実戦は黒イ、白ロ、黒ハと最強頑張りでした。どうなったか画像で。        

最終場面:黒難局

 このように凄いことになりました。白勝勢確実か絶対ではないけど黒苦しい進行。

 最後は攻め合い一手勝負で白中押し勝ち。残念局。

 

 ◎お疲れ様でした。小差勝ち連勝でなく堂々勝利目指した志が伝わり嬉しかった。

 浦安碁会の幹事として会場手配・盤石運搬、その他いろいろ本当にお世話になり

 感謝しています。来月16日も激闘局を。よろしくお願いします。

 

 

    

 

 

  浦安碁会・宮島氏二子局

  先月勝利された宮島さんとの二子局。気を引き締めの臨みました。画像を。

ノゾキした場面・黒攻勢だが

      中央をノゾかれた所。白ツギとなりこの交換はキカシ。ここが分岐点。

      下から伸びた白一団を攻めるか、いったん止めて上辺に向かうのか。

『令和這い対応』どう活用するか

        白三々からハネツギに対し黒1這いは令和になり✖ツギよりも

        増えています。白2トビに実戦は黒3、5とダイナミック。

        ただし白6打ち込みが煩い手。ここで穏やかな進行は・・・  

下地案:味良さからの飛躍(参考に)

        少し固いかもしれないが私は黒3と補強しそう。この手は

        白イ押しの牽制(黒ロ、白ハ、黒二が可能)も兼ねています。

        続いて白4ワリウチならば黒5と思い切り広げる感じ。

        ◆宮島さんの手入れせず厚み築く打ち方との優劣は言えない。

トビ対応なら穏やかな戦い

        白打ち込みに対し実戦は気合の黒a二目の頭ハネでしたが

        黒1と応じていれば穏やかでした。以下は想定でゆっくりの

        競り合いになるでしょう。その推移で左辺黒aに回れると黒が

        不満無さそうです。実戦は少々難しめの展開に。   

白厳しい追及手段

          白4を敢行しました。黒5は自然対応だが白6ハネを用意。

          対し黒イは白ロで×断二つが見合いとなり黒まずそう。

                          黒困るかなと思ったのですが・・・

黒実戦的頑張り

        黒1~5とは凄い頑張りをされました。黒3は空き三角だが

        白△も直ぐ動きにくいので以下の競り合いは黒が圧しています。

        黒13が腰が伸びて薄く打ちにくくなった一因。(次図参照)

        なお白20は余計で白aツケ分断なら白がはっきり良かった。   

お勧めの図

         黒1コスミが厚かったと思います。白2くらい。そこで

        黒3と調子で囲う。複雑な実戦と比べ落ち着いています。

        では冒頭場面に。   

ひとまず上辺が作戦上手

         実戦白1ツギのときひとまず上辺へ黒2大場が良かった。

         白3進出に黒4。白5には黒6と競って行きます。下の

         白一団はその動きを見て対応したい。攻めなくて良かった。  

カタが攻めあぐね嫌な雰囲気に

        実戦は右下黒1カタ。モタレ攻め意図で若者の手。しかし

       △強いので無視。白3や白5から黒薄みを伺って白11、13と

        なっては主客転倒。黒が後退する展開に。白21のカカリと

        なりこの碁はもらったと安堵です。結果は白が勝ちましたが

        ここから宮島氏奮闘した後半画像をお見せし終了とします。      

上辺を黒勝負手で殴り込まれほぼ生き形に。取れると踏んでいたので白慌てました。

 ◎ネバーギブアップの根性を感じました。来月の浦安碁会は・・・

 4月9日(日)です。若々しい碁を魅せて下さい。よろしくお願いします。

 

     島五段四子局一場面

 11日の研究会指導碁ラストは島五段四子局。戦闘力が一番の魅力です。先ず画像を。

反発の変化定石

   左下に注目。これは定石後の白継続手に黒が反発した変化定石。島さんらしい。

   サガリ無駄無いキカシが目的

        白11サガリは普通手。早めにキカシを決めようとの目的。

アテは気にせずが普通

        黒1~5となるのが一般的。利かされと感じなくて良し。

黒打ち込みから局面動く

       実戦は黒1ノビ!私も打ったことありますが中盤で

        この早い時期ではありません。白2、黒3で一段落。この

         《結果判断》白実利多く黒を持つ方はあまりいないでしょう。

               でも次の基本定石と比較を。黒は中央を主張し将来の戦いで

       頑張るとの意思表示。善悪・損得でなくその志良し。 

       その後、白12、14は上手の頑張りだが臆せず黒15打ち込み。

       続く白16はゲタへの利かし。上と下、ノゾク手順は微妙。

利かしに従順でも悪くない

        実戦は当然の黒1。続く白2に島さんは反発したが

        黒3素直抜きで何も悪くなかった。もう白キカシ無し。  

        仮に白4と逃げ出せば黒5、7攻め立て好調ですね。

最高反発は手抜き

         二回めのノゾキに反発するなら手抜きが一番。×は小さいと

       主張するのです。黒1は如何。無視され白4取りは意地だが

       澄ました風で黒3、5と打つ。×取られて白地大きく見える

       けど黒イのオサエが後の楽しみ。白ロなら先手でお得。

白手抜きは光るヨセあり

       ▲オサエに手抜きすると黒1が手筋。以下黒9まで凄いヨセ。

実戦進行

       黒1は白2と代わり嫌な感じしたと思います。左辺黒3は

       頑張り屋の島さんらしい反発。ここで白a取りもあるけども

       白4揺さぶりを選択。黒5は考えた手だが白6と荒らして

       白として先ず先ずの序盤。では一気に勝負所へ進みましょう。  

黒に大チャンス場面

        説明します。捨て石にし白1、3で白a・bを救出。

        しかし白×は未だ助かっていません。ただし白イ、黒ロ、

        白ハの分断が白の狙い。島さんは黒4で△獲得。そこで

        上辺白5ノゾキ。もちろん右の黒●を狙っています。

        ◆黒6アテは当然・・・この時点、私は左側白□を全く見て

        なかった。白はツグよりないが実戦は白7。黒に大好機!

抜く一手・振り変わりは大有利

        黒1と抜かれていたら青ざめていました。白2で右辺分断と

        白3攻めを見合いにする予定でしたが構わず黒3と打つ。

        見ての通り白□全て天に召されています。その代償として

        白4、6と黒×を取ることは出来る。黒7まで振り変わり

        ですが断然黒。実戦は別の手を・・・島さん惜しかった。

         ◎私を信用し抜かなかった面あると思います。今週25日が

        研究会です。この悔しさを活かして下さりますように。

 

     K氏三子局一場面

  K氏三子局。20日9時10分開始で一面でした。先ずヨセ場面を画像で。  

カケツギ受けあまい・ハサミツケの有無

 右下白1、3ハネツギは大きいヨセ。対し黒4カケツギ受けはあまい。

 左下白5に回られ黒6に白7補強まで。この折衝で白が10目は得しています。

 右下黒4を省けるかは白ハサミツケが成立するか、効果あるかで判断したい。

ハサミツケは最善対応で効果無し

局後にK氏から「左下黒1でしたか。」と感想ありましたがその通り。対し右下

白2ハサミツケがどうなるか検討します。黒3サガリにキリは無いので白4ノビ。

黒5ツギに白6、8が嫌らしい。対し直ぐ切るより黒9が最善対応。白10、黒11と

なり攻め合いは大差で締め付けもままならず白失敗。ハサミツケ心配なかった。 

互先ならばの図:目一杯のヨセ頑張り

右下を打つなら黒1ツケが最善。白2、4は仕方なく(ハネ出しは切られ損)ここで

黒5切り一本が粋な様子見。白6を待って黒7ノゾキが目一杯の追及ヨセ。反発は損

なので白8ですが黒9と緩まず止めます。いつの間にかハサミツケ味消えています。

◆取りあえずここまで。序盤も伝えたい箇所あります。記事更新暫くお待ち下さい。

序盤・ハネツギより勝る手は?

       さて序盤。黒24までしっかり打たれています。特に右下

       の黒をしっかり治まっているのは高く評価。ただ白19を

       利かされたのは少々あまい。黒16、18のハネツギでは・・・

隅のツケヒキがベスト

         黒1、3の『隅ツケヒキ』ならベストでした。地が

        かなり得。気になるのは白イだが黒ロで平気です。

        ▲存在がイ弱点を補っています。

   明るさ・軽さ感じた黒1ヒラキ。  

        少し進行した後に右辺黒1ヒラキ感心しました。黒イと

        オス手や黒ロを守るのもあるけど。離れた黒1で黒×の

        打ち込みを狙っているように感じたのです。

カタからハネは策手。黒番次の一手は?

       白9とハネた時にどう打つか。これは難。発想を変えないと

       浮かばないと思います。実戦は黒イ対応で白ロ、黒ハのツギ、

       白Aスベリ進行したが黒動きが停滞している感じ。

       ヒント:白7は黒8となり黒を固め丈夫にしているので

手抜きで左上守りが正解

       左辺白ハネには無視、手抜きし黒1が正解。白2にも

       返事せず狙いの黒3へ打ち込みましょう。白4オシにも

       相手せず黒5トビの要領。左辺白6ハネは黒7と応じ痛くも

       かゆくもない。※ △と▲交換のお陰で黒厚いのです。

オシは手抜きが聡明。攻めで主導権

        今回のテーマ・ポイントは手抜きと言えます。右上

        白aオシに対し律儀に黒イ、白ロ、黒ハと応じましたがこれは

        白の思惑通りの進行。実戦は上辺を白地にされて弱い左辺にも

        手を戻されて下辺白と連絡。白の都合良き図となりました。

        黒の良き模範例を図で示しました。実戦だったらブラボーです。

        例えば黒1と一つ利かす。白2は仕方ない。そこで左辺に注目。

        放置の白×を割るのです。白4に黒5と遠慮なく突き抜きます。

          白6逃げに黒7ノビがモタレ攻め。白8、10なら黒9、11と

          自然に調子良く進出し白の攻めに繋がるでしょう。

        ◎お疲れ様でした。上手の打ったところは大事な対応すべき

        場所と思いがちですが受けた為に利用されたり他が苦しくなる

        こと結構あります。【手抜き】〔無視〕『返事せず』の可能性を

        常に持たれますように。ではまた。次局も楽しみにしています。