安定力感じた勝利(完)

連絡で普通進行

      隅へ一本キカシはせず黒1連絡なら至って普通でした。白2なら

      穏やかで黒3トビとなり黒は厚く立派な構想だったと思います。

黒コスミツケに対し(最大ポイント)

     考慮され打たれた黒1、3、5全て斜め手。最善です。ここで白は

最善の進行なら白良しのワカレ

     白1ヒキが最善でした。黒2、4で黒地10目の生きとなります。

     白1効果は×断点が怖くなくへばりついた黒二子が泣いていること。

     白3で前の▲を損な交換にすることも出来る・・・この図と実戦は

     あまりにも大きな差。黒勝ちにくい碁形だったでしょう。

白大悪手で断点二つ黒先手生き

    白1が大悪手。黒2、4がそれを咎める好手段。白5、黒6となるが

    隅の黒は無駄無い生き形。ひどいのは白に断点二つが生じていること。

黒のリズム良き実戦進行

    『前の手の悪手に気づかない鈍感力が良き事あり。気づいても

    気にせず気持ち切り替え次へ最善を求める』対局中反省は禁物です。

    私は前図に気づき逃したことをかなり腐っていたが逆に石原さんは

    手が伸びてリズム良し。数手進行し黒1オサエ込み。右下白一団が

    薄いので白2、4だが黒5~黒9と右上まで守られてしまった。

    

    白10切り(11の右)から黒二子を取ったのは地合いを気にしたもの。

    しかし中の黒を強くしたため黒15から脅かされ右上もう一手かけて地に

    する余裕もある。左辺での勝負に望みを賭けたが勝ち味薄き進行です。

    今見ると白10が切りが焦りの表れ。次の図が上手らしい打ち方でした。

左辺黒と中の黒へ圧力をかける図

    白1ツケでした。黒2ハネなら白3とノビる。×より遥かに碁が広い。

左辺穏便収拾し勝利へ

次は黒番ですが左辺は力まず左上の黒二子を捨てる賢明サバキで来られました。

もう勝てないと悟った瞬間。いつもだと一波乱勃発し逆転することもあったが

本局は冷静に勝ち切り立派だったと思います。次回もよろしくお願いします。