打たれたのは黒1ノゾキ。これは一本キカシ程度でなく
攻めるぞとの宣言でした。
黒9まで。本当に石が張っていてぶれず素晴らしい。
院生若手指導対局を思い出しました。Bクラスの何人かを先で打ち負かし
たがその中の二人は既にプロになっています。
超一流棋士一力プロが入段寸前の時の碁が一番印象に残っていてどんなに
優勢でも一手も緩まず完膚なきまでに叩きのめしてくれました。
なお左上ですが×分断を見て黒イ・ロ・ハと黒から利きがありますが直ぐ
決めないのが強さの証明。コウ立てにもなるし後の推移で選びたいのです。
黒マゲに本来は白1、3と対応したいところ。しかし黒4、6と中央を
占められます。白7逃げに調子良く黒8囲いとなり白不満と見ました。
左下建築は一見立派ですが黒A三々がタイムリーになる意味もあります。
中を白1と占めました。黒2アテに白3は場合の手。ポン抜き許すけど
黒6補強なら右上白7へ戦線拡大するのが目的。ただ黒6は切り味を
見て味ある厚いオシ。
右上白7打ち込みからの戦い・競り合いになったが注目は黒12。白13と
妥協させれば黒14に回り言い分通っています。以下黒は右辺を黒28と
好形で止めて満足。下の白33のハネも相当な輝き。好勝負でしょう。
黒Aツケは無視し白1と打ちたいが黒2という分断手が炸裂します。
白3に黒4オサエで困ってる。白イ切りは黒ロで×が生じます。また
右の出は黒ハ、白二利きがありうまくいきません。
白△と我慢したのは黒が出にくい意味あるから。黒2、4が力強いが白4
で「あれっ。」となる。双方相手の手を警戒しつつの実戦進行でした。
解説はここまで。最後に冒頭での死活③に触れます。
実戦は2のサシコミを決めたので生き確定になったが単に黒1ツケが心配でした。
白2ツギで上に一眼だが黒3と打たれるとこの部分にもう一眼が見えない。
コウになる可能性あったと思います。難解なので確信なく違っていたらすみません。
◎凄い内容を次も期待しています。お疲れ様でした。