大会の一場面:小林三段vs長澤二段

   お二人とも池袋教室関係。長澤幹事は入門・初級教室を行っていた頃下地会に

   入られた方です。小林さんは現教室のメンバーで頑張ってくれています。

   二人とも応援したい気持ちですが全員上手の長澤さんに「相手に中央を膨大な

   大模様作られること多いので思い切って早めに天元打ってみたら。」と提案。

   実際に先の手合いで打った勇気と打たれた小林さんの対応が嬉しかった。

天元打ち、白気合のカカリ

右が黒の長澤さん。打ってくれました。その瞬間を撮ろうとしたら白の小林さんが

負けじと天元へ向かっていったのは粋な演出。これは『天元への一間カカリ』ですね。

良き気合と感じ大昔のプロ対局棋譜を思い出しました。次に紹介します。

天元へ即カカリの一局

    東西対抗大碁戦・橋本宇太郎八段vs山部俊郎五段(先番)

    昭和25年2月11、12日 コミ4目半・持ち時間各10時間 於 名古屋葵会館     

    となっています。どちらも負けられないという熱気、その後の打ち方には

    団体対抗戦としての冷静さも感じますね。さてお二人の進行は・・・  

双方立派な進行に感服

 黒は中央を大ゲイマに打たれました。白は今度黒に飛ばれたら大変なので被せる手は  

 良い手です。情報はここまで。この後、私が黒ならどう打つか想定してみました。

天元を活かす打ち方は?

     黒aの活用は後回しにしたい。天元を攻めで活用したいので左辺△に

     注目します。中に黒石あるので根拠を奪うのが良さそう。

根拠奪う攻めが天元を活かす

    黒1コスミから3が最適。白4補強に黒5連絡が自然です。もう一手

    白6なら安全だが黒7ヒラキで名調子ですね。黒Aがほほ笑んでいます。

白の立場・気持ち考慮した図

    黒5に白6と気合でヒラキたい。黒7攻めには白8,10と我慢します。

    右上黒11に白12は打ちたくなるところ。そこで左下黒一子の活用法を

    示しましょう。黒13カドがお勧め。以下黒23まで治まることが出来ます。

    白12ではカタ好きな小林さんへお勧めしたい手あり。次の図で。

天元カカリ石を活かす打ち方

    右上を黒イと打たれるのは大きいけど左へ白ロもなかなかなので右辺

    白1カタがお勧めです。黒2なら白3。何となくですが中央白Aが

    活躍しそうな雰囲気になります。

    ◎この対局の一場面を画像に残し本当に良かった。お疲れ様でした