佐々木七段vs羽柴六段一場面

    佐々木会長と飛び入り参加された羽柴六段との一場面を紹介します。

   残念ながら画像が一枚しかなかったのでお二人がこの後どう打ったか

   情報が全くない。ただ観戦していた記憶では羽柴さんが剛腕発揮され

   上辺の白一団を召し取って早い時期に優勢に。ただ優勢意識抜け切れず

   中盤から後半にかけ黒があまくなり白の勝利となったようです。

   では画像を。黒番。  

黒番 どう形決めるか難しい場面

羽柴さんは幽玄の間指導碁を定期的に受けて下さっています。たまに対戦を観戦

することがありますが黒番だと中国流を愛用。大会も黒番は全て打たれていました。

佐々木会長とは研究会に来られた時に対局あったと思うが大会ではもちろん初。

ここまでの手順を再現したいのですが難しい。一応推理してみます。

黒5までは自信あるが・・・推理した手順

    白6ヒラキだと推理。右上先に三々とも考えましたがならば黒が中国流

    からオサえるでしょう。黒11ツメに白12は二間ヒラキが普通。そこで三々

    なら黒13と分断したくなる気持ちわかる。ただこの手順だと黒23は

    黒24の方が厳しく良さそう。白24で何とか一息つくかという場面。

    ◆白が隅も辺も頑張っているので黒は楽させたくないですね。

再掲 黒番でどう打つのが良いか

    ここからは私の想像した双方の応酬となります。互先局での何かしら

    参考になれば嬉しい。さてコスミツケに白ノビになった形なので・・・

ハネから形を決めたい

    黒1。先ずハネから考えたい。対し白イのオサエはほぼ絶対だが白ハ

    と出る意味はあります。白ロは隅ハネられ感じ悪いので却下。

ハネからハネ出しの変化

    白2オサエに流れは黒3ハネ出し。白4カミは勢い。続いて・・・

あっさりはほぼ互角で一局

    黒1ツギなら簡明。白2抜きで一段落。この結果ですが黒は白二子を

    獲得し実利で満足。白は隅の実利+上辺△との連絡で喜びありますね。

    中国流布石継続なら黒3ヒラキかな。左上の黒が攻められる可能性は

    あり好みにもよりますがほぼ互角のワカレだと思います。

カケツギで絡む手

    振り変わり拒否の黒1カケツギを検討します。白2アテに黒3出は強手。

    白4~黒7と進みそう。白8(変化あり)には黒9ツギが先手で白10

    黒11切りとなる。白12、14で生きたとき黒15と手を戻し一段落。

    の結果を判定します。白先手だけど後に黒(16の一)と左右白への         

     寄りつきも残る。これは黑良し。うま過ぎますね。白8では・・・

抜きの変化 連絡すれば白持ち

    白1抜きが良い手。黒2切りなら白3、5と一線ですが聯絡出来ます。

    黒6戻しは仕方ない。黒厚いのですが先手で右下へ向かい私は白持ち。

    使用経験少ないが現代風の白7ツケサバキ面白そう。

意外に白は強い

    黒2ツギの頑張りを検証。白3ツギに黒4と切りたいが白5、7に

    中を止めつつ右の黒を助けるのは至難。白1抜き好手です。

    正確な手順が不明なので次の提案図は参考程度でお願いします。

コスミツケ後の提案

    仮にこの進行が実戦ならば黒イ、白ロの後の黒×が頑張り過ぎに見える。

    黒1が断然良い。上の白三子生きるのは困難。右辺は譲るのです。

    ◆会長が打たれた1の点が急所だったのですね。

    お二人ともお疲れ様でした。人数が奇数になったため会長は一局のみで

    観戦・局後指導有難うございました。この碁は惜敗された羽柴さんですが

    別の対局で大石召し取った画像場面発見。お見せし終了します。相手は某氏。

    

大石召し取った場面

 左上方面の白大石は一眼も無い状態。上辺の黒一団への攻めがどうなるかだが

 打開策は難しそう。ただ下方面の黒一団が安定していないのでまだ勝負がどう

 なるかこの時点では断定出来ないと思います。碁は何が起こるかわかりません。

 ◆後方で決勝戦(野村五段vs奥四段)を観戦しているのが佐々木会長