K氏三子局一場面

   k氏には前日からの早き予約感謝いたします。現在幽玄の間プロ指導碁を

   一番多く受けて頂いている印象。本当に熱心。勝負手合いは六子ですが

   勉強したいとの想いで三子。厚い序盤で本当に立派です。不思議。

   本局これは見逃せないという打ち方があったのでこの場を借りて伝えます。

少々地はあまいが手厚い三子序盤

    黒8は黒9とハサム方が普通。ただ黒4・6・8の『馬の顔』から

    黒10・12も前の継承で『手厚く打つ』が一貫して気持ち良く愉しい。

    白15、17に黒18堅ツギは地に辛く定石の一つ。さて白19両ガカリに

隅で治まるなら『ツケヒキからトビ』

    外へツケヒキもあるが早治まりなら黒1下ツケです。白2オサエなら

    黒3ヒキ白4ツギが省かないので黒5で隅を確保。白6には黒7なら

    安全で実利も安心。外の白薄みを狙いたいならば黒Aツギです。

ハネ出しには二目捨て石から・・・

     あまり見ないけど白2はハネ出しが心配ですね。検証しましょう。

     強引な白4、6にはあっさり黒7、9、11と捨て石にするのが賢明。

外へ進出し白を分断し戦う

    続いて白1抜きに黒2カケツギ。白3には黒4と力強くオシて分断。

    白5には相手せず黒6と悠々進出。序盤の右下方面の黒厚さが戦いに

    役立つ良き進行です。なお左上隅根拠確保は急がなくて良いです。

一線カケツギは不可・ノゾキ一本が厳しい

     実戦黒1カケツギは悪手。本当は載せたくないけど悪手と説明する

     ために。白2ノゾキ一本が厳しいのです。黒3に白4スベリとなり

     隅を受けても二眼無し。外へ逃げ道あるけどこの図は忘却の彼方へ

堅ツギが勝る

    黒堅ツギのほうがカケツギより倍は良い。白1ときたら右下黒▲がシチョウ    

     アタリなので『黒2切り一本』が好手。白3に黒4と外へ出るとき役立つ。

    続いて白5取りに黒7、9と大人しく隅を受けます。しつこい白9這いに

    黒10サガリが死活筋で生き。白11には黒12がお洒落。イとロが見合い

    ◆最後に外へのツケヒキも示すので参考に。

ほぼ互角の定石

    外へ黒1ツケも定石。白2なら黒3でツケヒキになります。白4~

    黒11まで昭和定石。今の評価は知らないが白×を取って厚い黒地です。

    上辺白模様が膨大にならなければ黒打ちやすい。白2でハネ出しなら

戦いで打てる 二子捨てて大場も有力

     白2ハネ出しは結構難しい。黒3切りから黒11までなら隅は安全。

     黒13と堂々動いて右下▲が応援となり十分て戦えます。でも・・・

     面倒と感じたら黒Aや黒Bと右上方面を打ち二子してても可。

     ◎ブログを見て頂き合宿の写真もご覧になったそうです。愉しみ心を

     忘れずこれからも頑張って下さい。いつか本当の三子になりますように。