研究会指導碁 佐々木会長三子局

きびきびとして攻勢

   右辺白を黒は中ケイマで攻めたところ。黒攻勢で好調です。では序盤から

手厚さと調和の立ち上がり

     右下黒4は良き昭和の香り。三子局だと愛用されている方多いです。

     黒6は右辺白進出を防ぐ方が普通だが(白死んだふり策戦)実戦の

     左辺三連星は大らか。白7に平然と黒8は少々憎たらしいですね。

     左上黒22は少しミスで三目にして捨てたらベスト。左下は文句なし。

     「そろそろ守りましょう。」と黒34馬の顔はこの一手と映りました。

白△動かず、黒は力まないが賢明

     互先だと手抜き咎め黒1の実戦例が多い。ただ私は無視し大場に打つ。

     対し黒イやロは部分的に良い手だが白はまた手抜きするでしょう。

     右下は力まず白から△を生きてもらう方が賢いと思います。黒1だけで

     止めて右上など大場に向かう方がお勧めですね。

筋悪の決め方

     会長の右下の決め方が(2つ後の図参照)筋良かった。黒1ブツカリ

     から黒3でも分断出来ますが白8など断点×の嫌味をくすぐられます。

白の正しい打ち方

    これは白の反省図。下辺白を強くせず右辺白△を白1と補強すべき。

    黒2ツケなら白3と対応し白5へ回る。今なら白9までを選びたい。

    白a寄りつきも楽しみ。黒2とは打たないかもしれないけども。

実戦図 攻め方針か、地で行くかの分岐点

     左下白1、黒2はイとロの保険加入手。白3、5が悪かった。筋良き

     黒6ツケから黒8が厚い分断。弱石黒が強くなって右辺白△が寂しく

     なりここから冒頭画像の黒攻勢へと進行。白17と顔出したときに・・・

     ガンガン攻めるかじっくり地で行くか一応私のお勧めは

攻めなら『カタのモタレ攻め』

    黒1カタでのモタレ攻めが推奨手。この後は白の出方で打ち進めます。

    右上隅の黒地がどうなるかはわからないけど石の流れだとカタ。

実戦は地でじっくりの道

     会長は実利黒1を選択。この道もあるでしょう。白2、4で上辺白と

     ぼんやり連絡しゆっくりした局面になりました。黒5も黒1と同じく

     足が地に着いた手。黒の根拠だけでなく白眼形を奪う利点もあります。

     会の芥川七段や根拠に激辛の長南さんも賛成しそう。

     白6は互先だと怒られそうな深い踏み込み。ここから勝負の後半戦に。

後半画像 次に右辺黒ノゾキ分断との展開

    最後に画像をお見せし令和4年研究会指導碁解説千秋楽とします。次に

    右辺ノゾキされました。この手は厳しく半分ちぎられそうですし全体の

    白の眼形も気になる。この段階はっきり黒優勢ですね。

    ◎残念なが惜敗局となりましたが落ち着いた良い内容でした。今年も

    佐々木会長にはいろいろたくさんのご支援・ご協力を頂き本当に感謝です。

    有難うございました。良いお年をお迎え下さい。