御待たせしました。研究会指導碁から佐々木会長三子局をお見せします。画像から。
今、白が中へ消しに向かったところ。黒番でどう打ちますか。
候補を次の図で。結構迷うかも。この中に実戦手あります。
黒Ａ：深入りと判断。ボウシでガンガン攻めて主導権を握る。
黒Ｂ：とりあえず冷静に受けて白に根拠を与えない。出方を伺う
黒Ｃ：モタレ攻めで力強く攻める。『車の後押し』でなくダイナミックと。
黒Ｄ：定石手抜きは許さぬ。ここからの折衝で白一子との絡み攻めを。
☕ 解答は暫く後に。いろいろ考えることが楽しい場面。
私の第一感は黒１でした。白が動けばうまく行きそう。
ただ下地は必ず白２と無視する。勢いは黒３連打だが
白４とさらに根を張るでしょう。次に黒ａなら左は全部
黒地。ただ白ｂと攻められるのは覚悟ですね。
黒１は白２に対し自信ある方は選んで下さい。
会長が打たれた黒１受けは冷静。正解だと信じます。
白２が実戦ですが黒３とコスミで攻めていれば順調だった
でしょう。白４と逃げたら黒５とボウシし攻めます。
白６逃げには黒７、９と攻めて主導権を離さない。
◆黒１で根拠を奪っているのが効いて白は暫く苦しそう。
他の候補（黒A・黒Ｃ）は勇猛ですが私はとても自信無い。
黒Ａは白に下辺突入され居直られるでしょう。
黒Ｃはドンドン伸びて地を稼がれ果たして白一子取り込めるか。
●では序盤から振り返ってみます。
のんびりの意図も含め白３はたまに打ちます。対し
黒４ヒラキは良さそうな手。黒４で隅にツケたら私は
普通のハネを選ばず『策手』を用意していました。
白５は打って直ぐ違和感あり。受けられてあまいかなと。
実戦は意表突く一手を放たれました。その手とは・・・
右辺黒１打ち込みでした。「そこは白に囲わせたほうが
黒打ちやすいのに。」と思いながら白２と割ったらビシッ！
黒３ボウシです。この手私にビリッと軽めの電流。狙いの
白４から白10まで地が好きなので取りあえず満足でした。ただ
ビシッ！黒11再度ボウシ。これは電流かなり。好感覚手で右下
黒を補強しつつ黒１への応援。白一子動きにくくしています。
その後、左下黒13、15ツケノビも局面にあっていますね。今年は
碁を楽しむと年賀状にあったが正に有言実行。黒21は三つ前の左
側コスミが勝ったけど構想力にも感服です。
局後に私が勧めたのは黒１でした。囲わせて良しとの考えで
白ａ受けや白イ、黒ロ、白ハと応じてくれたら悪くない。ただ
必ず白２と両ガカリします。一応主導権は白が握るかも。
なお右下黒ａツケも実利相当だが絶対に白×とは応じません。
今は実戦進行の方が下地案より良いなと感じています。
実戦は中の黒ボウシに白１と出ました。普通にオサえず
黒２と緩める手が柔軟だったようです。勢いは白３だが
今度は黒４と止める。白５切りなら黒10までプレゼント。
×切り二つは大丈夫です。△と×の振り変わりは大差で黒。
手数進み中盤。白１～５と右上黒数子捕獲しました。
白成功に見えるが黒４ピンツギがすこぶる厚い。
黒６、白７は機敏なキカシだが黒８が手拍子。この手は
利かず白９でホッと安堵です。黒８では・・・
左辺黒8とされたら苦慮していたと思います。左上白も
気になるが左下白△は手入れしないと黒イで危険。白が
補ったら上辺黒ロ飛び込みで攻めます。黒数子取られた損は
取り戻していたでしょう。タイムマシンあればこの図です。
◎お疲れ様でした。今年も楽しさと夢ある構想魅せて下さい。
