市ヶ谷指導碁 H氏五子局

    今回Hさんは惜しい数目負け。ただ内容の一場面がとても嬉しかった。

    常に指導碁で伝えている最強の打ち方を完璧に実践されたのです。

    その場面は後半で。先ず序盤を。

隅を受けるならどの手?

         いつも違う打ち方を意識したと伺いました。『根拠

         しっかり確保』が下一間に表れています。その

         意思継続を目指すなら隅の受けが大事。左下白13に

         受けるなら(イ・ロ・ハ)どの手を選びますか。

根拠確保ならトビがお勧め

         根拠第一なら黒1受けをお勧めします。白2ノゾキには

         黒3とツギたい。しかし白4とノゾいてきます。ここで

         慌てないために次の図しっかりと眼に焼き付けを。

ノゾキに受けはソイが好手

          白両ノゾキに黒1ツギが正しい。白2出には黒3と

          沿う手が好手(私は泳ぐ手と表現します)白4撤退に

          黒5と連絡し隅を死守。この形は白△を黒イや黒ロで

          取り込む保険手が残り安心。二線黒石多いけど味良くなり

          回りの白薄くなっているので満足します。最後に

          私が教えた最強手段を完璧に打たれ嬉しかった一場面を

ツケフクラミアテが最強手

         かなり進行しました。左下は攻められたが天元活用し

         姿整ってます。右上も遅いけど中央まで強い態度。

         白は局面打開を計りたいと左上ツケフクラミです。対し

         弱い受けは75点黒×ツギ。90点以上は黒Aノビ。最強は

         黒〇のアテ。指導時に黒〇は教えているが五子以下の方は

         コウやアテ返し怖くなかなか実践されません。H氏は・・・

梅鉢は好形・断点を伺う

        黒4アテでした。白5とアテ返したらノータイムで

        黒6抜き。白7アテにも即黒8ツギ。良いですね。

        一子抜いてツイだ形は『梅鉢』で好形とされています。

        白9とツグよりない。次は切りですがイとロどっち?

上切り最強・強く二個取り込む

         黒1と上を切るのが正解。白2でに黒3抜きまでとなる。

         アテ返し基本定石と言える。もしこれで黒が悪い場合は

         三つ前の図の黒aノビを選びます。続いて左辺黒数子が

         取り込まれたら大変だけど白に都合良き手段が見つから

         なかった。白4に黒5が良い手。白6と打ったときに

         実戦は左辺生きを選んだけど黒イ、白ロ、黒ハとされたら

         断然黒良かったと思います。でも95点上げます。お見事。

         ◎お疲れ様でした。令和五年四子昇格目指し頑張って下さい。