3日(金)10時から久しぶりの三面打ち。毎月第一金のS氏・H氏お二人と
受けていない日が少ないK氏。皆様本当に感謝いたします。
先ずS氏三子局からお見せします。振り返って検証するが一手のミス無ければ
『自分の碁を貫いた会心局』だったと思います。先ず勝負場面を画像で。
この後の進行と解説は後半に。序盤から振り返りたいと思います。
本局立ち上がりは力まずを信条として臨みました。
白19まで両者平明。私としては珍しく欲を出さない序盤。
黒20打ち込みは積極的で良いと思います。
左下▲と力溜めた手を活かす黒1打ちこみも有力でした。
白の攻めは受けるけど▲が役立つ。白2は黒3で軽やか。
左上ですが白イなら黒ロで「別に~。」と肩の力抜きます。
黒1~白4まで型ですが黒5が疑問手。白6、8の二段バネ
捨て石で黒11となると白にはイとロ二つの利きあるのが大きい。
攻めるための黒打ち込みなのでここは少々白ポイント得ました。
上の白活用と白12~18の模様拡大作戦。それを承知で黒17まで
受け切るS氏は自分の棋風貫き立派で根性感じました。
実戦で相当役立つ手を紹介します。黒1ケイマがベスト。
この手の意図は『白を厚くせず連絡』となる。白2には
じっと黒3連絡が良い受け。白4、6には黒5、7です。
前の実戦と比べ白a利きが無いことに注目を。もし白が
一団を放置したら黒イ、白ロ、黒ハの攻めがかなり厳しい。
黒1は二子になるための必修科目。目に焼きつけて下さい。
黒1消し。本当に感覚優れています。浅からず深からずで
二つの白△の境界線の位置。この手は黒イ踏み込みやさらに
黒ロ仕掛けの可能性も。黒×利き筋も含み白へ圧をかけています。
白4と我慢して動き待ちました。すると黒5トビ。これは
方向的に疑問。理由は。上の白厚み(弱石かも)に向かって
行く感じあるので。しかし次の黒の手が誠に良き手でした。
その手の前に黒1で無難図を伝えます。
黒×と白×交換はキカシと見る。右の白イ、黒ロも固めてもらい
有難いと考え上の白△に近寄りたくないなら黒1と左方面が自然。
白2急所には黒3と速足で攻めを避けます。参考に。
いよいよ冒頭場面へ近づいて来ました。黒27と逃げ越して
白の攻めは不発となり黒成功。ただ右上白20からの儲け
あるのでこれからが勝負と見ていました。白12補強理由は
第一感は白1、3でしたが黒4で種石救出困難。白5には
露骨だけど黒6、8がわかりやすく黒イとロが見合い。
白ワリコミに黒1譲歩も簡明でした。白2、4で▲差し上げ
先手を握れます。互先だと黒5と仕掛けそう。白6に黒7で
白は結構持て余す。黒5では普通の黒Aでも優勢。譲歩でも
黒良いのはS氏がうまく打っている証拠です。
白の反省ですが実戦黒1と頑張った時にここを保留し
白2だったか。黒の受けを見てからとの策。ただ・・・
白2に黒3出なら白4が安心して打てる。でも今度は
黒5と冷静に謝って来るでしょう。黒13まで凹んだけど
白の眼形を奪っています。中の黒は白イなら取れるが
黒ロ~黒へまで不味い二子。白うまくいかないです。
実戦は白8に中対応を譲歩。残念局となりました。最強の
黒9ならどうなったかを検証します。
白1、3と切るよりないけど黒4が手数を増やす好手。
白5、7で白も伸ばすが黒8が冷静。黒の手数伸ばさない
白9よりないけど黒10ハネが冷静。白11に黒12と詰めて・・
白1~黒10まで黒一手勝ち。これが私の検証結果です。
変化多いので100%の自信はないが参考にして下さい。
仮に攻め合い負けと見て黒1と妥協し白2で×を取られても
黒3、5と白△を捕獲すれば振り変わりだが黒地大きい。
地合いは左下の構え分ぐらいは黒良さそう。
◎内容濃き一局でした。次回もよろしくお願いします。