S氏二子局序盤:強靭な圧倒局

  久しぶりのS氏でしたが二子快勝。序盤の折衝が全てでした。

  白の無理気味策戦を自然に咎めた隙無き打ち方に注目。先ず終局図から。 

投了図:黒10目強のリード不動

 飛翔手!抜群の中央感覚がS氏の持ち味

        黒6!どこかで戦いのために中へ配置されるが本局は早い。

        天元隣が味あり。白AやBに打つと黒△と打ち込みそう。

実戦:白受ける調子求め対抗

        ピンと来たので白7カカリ?です。黒8は予想通りで

        白11と受ける調子を求めます。白9は打たずだったか。

        実は次に黒aを予想し・・・

 右下膨らましが白の目論見

        白2が希望でした。黒3に白4で右下は全部白地と。

        実際は黒イやロ、ハなど手段が煩く△だけで白地と

         主張するのは大変。ただ黒も荒らすのは簡単ではない。

察知のS氏・勝因大のオサエ込み

       白4は何気なく打ちました。隅三々守るだろうと。しかし

       黒5!この手がこの一手でした。黒イ・ロの間接的応援に

       なっています。▲も根拠持ち安心で白地も減少ですね。

  白反省・受けが相場でゆっくりした進行

        どうかしています。白1と受ける一手。別に腹立たない。

        黒2は好所だが白3も負けない良き所。白A攻めや白Bの

        膨らましも楽しみ。白はこの図を目指すべきでした。

実戦:三々策での攻めは無理あり

       黒1~11まで実戦。鈍い私はこの後黒はシノギ苦しむと

       予想していました。暫くして黒Aのきつさを感じるのです。  

中に手を戻す柔軟図

        一瞬浮かんだ図。白×を軽く見て下の白一団を弱くならぬ

        よう配慮するのです。これなら局面は広かったでしょう。

的確で明るい対応

       黒1と割られて自体の深刻さを感じました。白2は形だが

       黒3から黒7と強く分断され白困っています。白8は妥協。

       黒9が明るい選択で白ポン抜きとなるが不本意な進行。

勝勢に近い優勢

       白1抜きに黒2ノビ切り。元々白先で左下三々に入った

       のに攻めるどころか左辺良き黒地になりそうな勢いです。

       左数子餌のような形にして白7、9と攻める姿勢たが

       黒10!ずしんと響く急所。分断すると下の白が危険に

       なりそう。とても右の黒一団攻めることなど不可能です。

       ◎お疲れ様でした。Sさんはさらに強靭さ増しています。

       二子局は焦らずじっくりと肝に銘じ臨まなくてはいけない。

       次回は伯仲の一局目指します。よろしくお願いします。