島五段四子局一場面

 11日の研究会指導碁ラストは島五段四子局。戦闘力が一番の魅力です。先ず画像を。

反発の変化定石

   左下に注目。これは定石後の白継続手に黒が反発した変化定石。島さんらしい。

   サガリ無駄無いキカシが目的

        白11サガリは普通手。早めにキカシを決めようとの目的。

アテは気にせずが普通

        黒1~5となるのが一般的。利かされと感じなくて良し。

黒打ち込みから局面動く

       実戦は黒1ノビ!私も打ったことありますが中盤で

        この早い時期ではありません。白2、黒3で一段落。この

         《結果判断》白実利多く黒を持つ方はあまりいないでしょう。

               でも次の基本定石と比較を。黒は中央を主張し将来の戦いで

       頑張るとの意思表示。善悪・損得でなくその志良し。 

       その後、白12、14は上手の頑張りだが臆せず黒15打ち込み。

       続く白16はゲタへの利かし。上と下、ノゾク手順は微妙。

利かしに従順でも悪くない

        実戦は当然の黒1。続く白2に島さんは反発したが

        黒3素直抜きで何も悪くなかった。もう白キカシ無し。  

        仮に白4と逃げ出せば黒5、7攻め立て好調ですね。

最高反発は手抜き

         二回めのノゾキに反発するなら手抜きが一番。×は小さいと

       主張するのです。黒1は如何。無視され白4取りは意地だが

       澄ました風で黒3、5と打つ。×取られて白地大きく見える

       けど黒イのオサエが後の楽しみ。白ロなら先手でお得。

白手抜きは光るヨセあり

       ▲オサエに手抜きすると黒1が手筋。以下黒9まで凄いヨセ。

実戦進行

       黒1は白2と代わり嫌な感じしたと思います。左辺黒3は

       頑張り屋の島さんらしい反発。ここで白a取りもあるけども

       白4揺さぶりを選択。黒5は考えた手だが白6と荒らして

       白として先ず先ずの序盤。では一気に勝負所へ進みましょう。  

黒に大チャンス場面

        説明します。捨て石にし白1、3で白a・bを救出。

        しかし白×は未だ助かっていません。ただし白イ、黒ロ、

        白ハの分断が白の狙い。島さんは黒4で△獲得。そこで

        上辺白5ノゾキ。もちろん右の黒●を狙っています。

        ◆黒6アテは当然・・・この時点、私は左側白□を全く見て

        なかった。白はツグよりないが実戦は白7。黒に大好機!

抜く一手・振り変わりは大有利

        黒1と抜かれていたら青ざめていました。白2で右辺分断と

        白3攻めを見合いにする予定でしたが構わず黒3と打つ。

        見ての通り白□全て天に召されています。その代償として

        白4、6と黒×を取ることは出来る。黒7まで振り変わり

        ですが断然黒。実戦は別の手を・・・島さん惜しかった。

         ◎私を信用し抜かなかった面あると思います。今週25日が

        研究会です。この悔しさを活かして下さりますように。