栗林五段四子局一場面

   栗林五段四子局。この碁のポイントは右下。基本定石が大事だったです。

   昭和平成に流行ったのですが久しぶりだと忘れますね。先ず画像を。

中盤

      左側~中へかけての黒が回りの白に睨まれています。左上の黒へ

      手をかけず、左辺へ『トビマガリからの筋』を打ちたかった。

オシも基本定石

        黒12の一間バサミに白13三々。黒14は反対オサエの方が

        現代風で簡明になるが下辺模様化作戦も良いと思います。

        白17オシはガリなら穏当。しっかり覚えているか試験j。

正しい手順先ず内側切り

        久しぶりの一間バサミ・オシ定石。正しい手順を伝えます。

        黒1出、白2に黒3と内側を切る。白4に黒5外切りで・・・

今はカケツギが主流

       白1抜きに封鎖目指し黒2と頭ハネたい。白3と取らせ

       黒4とキカシます。白5抜きに昔は逆カケツギだったが

       現代は黒3の方が下辺を地にしやすいと多い。もし白×と

       切ってきたら黒イ、白ロ、黒ハ、白二に黒ホと軽く対処。

実戦進行・▲の補強最適は?

        忘れていたようで黒1守りでした。白2ツギで少しだけ

        白良しの進行。さぁ▲をどう補強するのが良いですか。

バランスは二間

        黒1二間が最善。次善は黒a三目の真ん中です。これなら

        対して悪くなかったです。実戦は一路高の二間だったので

白きつい一発(三目の真ん中急所)

         厳しい一発白2を決行。黒3に白4で目的達成です。

         黒イは白ロとされ石の姿が崩れる感じ。黒3では・・・

グズミ有力でした

         愚形です黒1グズミ良い手でした。先ほどのように

         隅の白とは連絡出来ません。白イと分断してくれば黒ロと

         出て白ハにも黒ロとするする右と繋がります。

            白イは豪引なので何か策を練りたいが・・・案外あまり白の

          好手見えない。グズミは最強と認定します。     

左上黒に手をかけるかの分岐点

        白1から上の黒へ圧をかけています。攻めているようで

        本当の狙いは左辺黒。白13のときに気づくかです。       

トビマガリからのカドは高級手

         黒1、白2のとき実戦は黒3抜きと進んだがここで

         止めることが可能でした。上辺黒一団はイとロが

         見合いと考えるのです。黒3!目に焼きを。

根拠奪い根拠確保(理想図)

        必ずこうなるとは言えないが理想的進行をお見せしたい。

        黒1カドに白2上オサエなら黒3と打ちます。対し白4は

        仕方ないので黒5と厚く戻すのが形。白の根拠を奪いつつ

        黒の根拠を得る。堪らない進行ですね。

        ◎痛い想いしたと思いますがこれも愛の鞭。一間バサミの

        変化学んだことでさらに定石習得し本物の力となります。

        26日の研究会もお待ちしています。

 

   坂爪五段三子局(コミ15目もらい)

   坂爪さんは平塚囲碁祭り七面打ち指導碁がご縁で入会にされた方。

   本手主義で安定した石運びを好む棋風。腕力を上げるために特訓教室にも

   加入されました。メンバー全員指導碁は三子か二子。そこでコミもらいで

   三子を希望され実現。今もそれを採用し受け継いでいます。

   利点は多く栄養になる。ただ一手のミスが大きくなるので大変。先ず画像を。

最適な消し打たれた場面

      左一帯に白模様を形成したとき石音高く消しの黒一子。気持ちを伺うと

      浅からず深からずとのこと。私にも丁度良い位置に思えました。

      好感覚ですがここから白の攻めを受けます。シノギ・サバキへ。

     白モタレ攻め▲は(aやb)だとbest

         白1ボウシ。黒2では互先だと辺や左下の白ケイマへ

         薄いよと何か仕掛けたくなるが取りあえず黒2逃げ良し。

         続いて白3はモタレ攻め。この時に前のが気になる。

         四線▲が黒aマゲにあれば白のモタレは無効でした。

         三線▲は黒bカケツギだと眼形的に厚い。では序盤から。

昭和的立ち上がり

        黒4、6は安定感が魅力私もかなり採用したことあります。

        白9三々から白17まで定石。続いて黒20ハネなら堅く厚い。

        黒18とオシたら模様目指す『黒a押しつけ』が石の流れ。

        さて左上。黒22両ガカリは賛成ですが白23に黒24では・・・

ハネ出しからツケが推奨定石

        俗に見えるが黒1ハネ出しを打つ。白2切りに黒3が筋。

        白4は必然黒5と隅を得る。以下は模範的実戦例。

        左側白と上の白を割って治まり簡明。これは必修定石。

肝要場面

        白7まで双方一子犠牲のワカレだが隅の地が大きく白良し。

        黒10~白15まで二間高バサミ定石。続く黒16(15の右)は

        定石後の手段ですが堅くとの意図か。黒24はカケツギが勝る。

        白25~黒32までの下の黒折衝は文句無し。特にキカシ目的の

        白27に切らずの黒28は強対応。

        黒32消しから白37モタレ攻めに黒38はシノギのモタレで良し。

        白39連打に・・・ここは肝要な場面。最善の受けは?

中への配慮下受けが最善

        局後検討で浮かばなかったのですが▲に黒1と受けるのが

        最善でした。凄い遠慮で損に見えるけど中の黒への気配り

        配慮です。白×を白イと繋がれても隅へ黒ロ、白ハ、黒二と

        ハネツギで対応すれば眼形の不安はない。

        実戦は▲に黒イと頑張ったのですが・・・

封鎖され難しい展開に

        実戦は黒1。ただ白2ツギに考慮。黒3手入れ選択。

        しかし白4、6とと封鎖されたのは痛かった。

        黒9ツケはサバキ手段。ただ黒7、白8交換したので

        黒10からひたすら眼形目指す方が石の流れだったよう。

 上辺手抜き可能コウ回避で眼形あり

       上辺黒はもう一手かけないと味悪いのですが・・・ここは

       黒イ・ロが安泰のため黒1と打ちたかった。ただし妖手白2。

       切りとコウ味と中手狙いですが黒3ツギで大丈夫。白4封鎖に

       黒5、7。白8には黒9、11でコウにせず生きています。

       ◆しかしここまでヨミ切るのは大変ですね。

理想的な捨て石サバキ図

       中を▲と封鎖された時にサバキを求めた発想感心しました。

       実戦は85点。満点サバキ図を示します。眼に焼き付けを。

       坂爪さんの打たれた黒1、3面白い。白4、6対応に

       黒7カカエが良。白8、10と分断され中は取られるが

       黒11がお洒落。左辺白地は黒地へと変貌しています。

       中の黒イ、白ロ打たずだと大分違いますね。

       ◎お疲れ様でした。27日の研究会もよろしくお願いします。

 

 

 

    研究会・佐々木七段三子局

              いつもいの一番に受けて頂く佐々木会長。本当に有難うございます。

              序盤白がせこい手を打つ。咎め黒が大優勢になった画像を。

下辺ボウシ(芯止め)はこの一手

  右上のワカレ断然黒良し(白 悪手)

         白の悪手発見を。ために隅取らされてしまった       

外進出が正しい(白大反省)

        白の反省から。実戦は白2だったが白1と外へ進出すべき。

        黒Aの前に黒2とキカシに来るが無視し白3と打つ。

        隅の▲よりも中の黒×を攻める方が白は楽しみ。実戦と比べ

        黒模様形成も難しくなるはず。よって遡り右上では・・・

白変調の実戦進行

        悪手白1を黒2でビシッと咎められ参った。白3も変。

        黒4と捨てても十分。(次図参照)白7は9が正しい。

        白9まで後手になりトホホでひどいです。それは後に

        黒イのアテに白ロとも継げないから。~黒ホまで無理。

        あまり良過ぎて会長にも緩着が出ます。右下黒10は

        左上が急場でした。白11ハネも回りやる気出て白17と

        断点悩ませたとき黒18!最強対応です。黒aなら無難。       

隅に手あった

        捨てずに黒1、3という手段もありました。白4のとき

        黒5が好手。対し一子抜きなら五目中手になるけども

        黒aで攻め合い白大差負け。なので黒5には白aと打ち

        生き生きになるが断然黒良しですね。    

普通タケフで左上に回り十分

        実戦黒aでは黒1タケフで十分でした。白2なら左上

        黒3絶好点に回ります。以下白を卑屈にし圧倒的厚み。

じっとノビも手厚く味・品格あり

        実戦右下黒aで左上が急場ですが黒1ノビの方が良いかも。

        白二線這いなら喜んでノビる。黒bトビ込みも楽しみ。 

        ◆1の点。白は絶対急ぎ打つべき箇所でした。

実戦は優勢・お勧め案二つ伝達します

        黒1は攻め優先手。黒9まで実戦です。黒優勢ですが

        黒1や黒9でもっと勝ちやすく打ち易い案を紹介します。

現ナマデカい(逆ヨセ15目あり)

       黒1地所確保が一番。実戦先手白1と比べ黒地約15目も違う。

隅からの絡み攻めが楽しい

        白▲にハサミよりも黒1が厳しくお勧め。白2なら3と

        対応し白4を待って黒5と分断。もちろん中の白一団との

        絡み攻めですね。

        ◎お疲れ様でした。良き内容だったです。26日の研究会も

        よろしくお願いします。

       

 

        

 

   【スケジュール日付訂正】(再〃掲)

     11日に直近の今後の予定・仕事スケジュールを掲載しましたが

     日付が全て間違っていました。申し訳ありません。訂正し再〃掲載します。

      12日(金)池袋教室(無事終了)

       13日(土)研究会

    14日(日)浦安碁会

 

        21日(日)下じょ会

                  5月19日の大会会場となる高田馬場囲碁サロンじょじょで行います。

                   なお来月5月の下じょ会は大会のためお休み

     となりました。 よろしくお願いします。

  

 

 

 野波三段指導碁・椿事!最後まで白気づかず

        池袋教室・野波三段指導碁ですが作成開始に気づいて驚く。

        それは・・・先ず画像を。

▲の時点(形勢は黒リードだが小)

   棋譜・左上置石は小目で開始(白1黒88

        戦い起きぬ穏やかな一局。黒が大損した箇所は見当たらなく

        双方似たような手段も。黒のあまい手・ぬるい手に白は徐々に

        差を詰めているが現段階ではまだ地合い・形勢黒が良い。

        「経験から普通はもっと黒がリードしているはずだが・・・」と

        首傾げていたが・・・判明。春の椿事です。

四子対局(一隅小目)

三面指導碁ですが開始前一隅は小目にして下さいと依頼。野波さんは左上へ小目選択。そこで白カカリと開始したが・・・本当はここで私が『六子なので後二個を。」と

伝えなくてはならない。しかし気付かず進行。違和感全くなかった。

立ち上がり

       左上での黒打ち方があまい以外は普通四子局と変わらない。

       むしろ白が部分に拘り遅れている感も。白11に黒12、14は

       少しアドバイスしたが完璧早治まりが理に適っています。

カケツギが安定感で勝る

        黒1カケツギが定石。眼が厚いのが利点。白2ヒラキなら

        堅い黒▲でも良いけど黒A~Dが現代的ですね。実戦手は

        急に指導碁で小目を採用となり緊張が打たせたと察します。     

隅の地に辛くが最適

        大ゲイマにツケられたときは辺を見てオサエる方向を

        決めます。▲二つもあるので地に辛い黒1を選びたい。

        以下は想定。白は安定するまで時間かかります。  

オサエの方向(右下)

       左下は白10まで白治まり形だが隅受けず黒11ツメが素晴しい。

       なるべく上手の手について行かないこと。上達に繋がります。

       右下白14三々~白30まで白にポイント。模範例を次に。

実利へ先着で差をつける

       今度は右辺を見てオサエ方向を決めます。白コスミヒラキは

       堅く丈夫なので黒1で手を打つのが良かった。白2連絡に

       先手が取れます。黒3ツメが最大。白4の消しなら相手せず

       左下白へ黒5~9とキカシに向かう。次に隅連打されると

       哀しい眼生き。白12まで仕方ない。そこで黒13と勢力点へ。

       ここまで打たれたら20目はリードで相当強い四子。でも

       実戦の外オサエは積極性の表れ。その姿勢良しです。

       ◎お疲れ様でした。そして置石気づかず失礼しました。

       しかし四子でここまで打てたことは本当に立派。今日の

       研究会もお世話になりますがよろしくお願いします。

11日投稿の日付訂正(4月のスケジュール)

      11日に今後の予定・仕事スケジュールを掲載しましたが

     日付が全て間違っていました。申し訳ありません。訂正し再掲載します。

      12日(金)池袋教室

       13日(土)研究会

    14日(日)浦安碁会

 

        21日(日)下じょ会

                  5月19日の大会会場となる高田馬場囲碁サロンじょじょで行います。

                   なお来月5月の下じょ会は大会のためお休みとなりました。

                  よろしくお願いします。

  

 

 

    小林三段六子局(一隅小目)

    心境著しい小林さん。研究会参加も増えて効果出ています。棋風は

    積極的な攻め。本局はその場面を紹介したい。

白が左下稼いだ時、左上へきつい一発

力で得た利得は大左上黒突き出し

軽めのキカシ効果・カタ一本

        小林さんはカタツキを頻繁に使用されぐんと伸びました。

        本局のカタは上辺黒8。白9這いに普通黒aで良いけど

        黒10が新鮮。前のカタはキカシと見て捨てて良いとの意図。

        実際この後、黒10は左辺へ役立つ展開になりました。

        右下黒18、白19のときも定型黒bで良いのですが右辺を

        大事にしたいという工夫手(辺からコスミ)を打たれます。

  白aへの対応模範例(一子動く余地あり)

        右辺コスミで頑張ったので右下隅は封鎖されたがしっかり

        治まりました。続いて白aと打ったとき・・・お手本は

        黒1受けでした。この手は黒一子動き出しを見ています。

        もし実戦と同じく白2と拡大したら直ぐ黒3ノビて良し。

        白4に黒5、7と軽めに早く消す感じですね。

        白△への攻めも狙えるでしょう。

良きところ今一つのところ

        右下黒イハは白二まで勢力与え黒aが動きにくくなり損。

        左下黒1は先手で良し。白2に止めれば100点。黒3出は

        先手だがダメ詰まり誘発し損。これからは保留を。

        左上黒5は最高手。互先なら白5と補強急ぐべき箇所。

        対し白×受けは辛いので白6、8と進出したときに・・・

実戦:素晴らしき攻め場面

        弱点突く黒1が厳しい好手躊躇せず打たれました。

        白2は黒3で裂かれ形になり辛かった。眼形消滅したので

        白4~8と逃げたとき・・・ここまで完璧攻めだったが

        黒aと手をかけたのが惜しい。白一子完全に取り切って

        安心したかった気持ちわかるけども。次図を!

  飛び越しなら満点でした白×は気にせず

       黒1と飛び越したかった。白一団を攻めながら白模様を削減する

       一石二鳥手。白×を白イと動いたら黒ロで懲らしめましょう

       ◎確かに上手は死んだふり策戦しますがあまり恐れていたら

        『幽霊の正体見たり枯れ尾花』となり好点を逃すことあり。

       これからはその気持ちを持たれて下さい。では研究会で。