坂爪さんは平塚囲碁祭り七面打ち指導碁がご縁で入会にされた方。
本手主義で安定した石運びを好む棋風。腕力を上げるために特訓教室にも
加入されました。メンバー全員指導碁は三子か二子。そこでコミもらいで
三子を希望され実現。今もそれを採用し受け継いでいます。
利点は多く栄養になる。ただ一手のミスが大きくなるので大変。先ず画像を。
左一帯に白模様を形成したとき石音高く消しの黒一子。気持ちを伺うと
浅からず深からずとのこと。私にも丁度良い位置に思えました。
好感覚ですがここから白の攻めを受けます。シノギ・サバキへ。
白1ボウシ。黒2では互先だと辺や左下の白ケイマへ
薄いよと何か仕掛けたくなるが取りあえず黒2逃げ良し。
続いて白3はモタレ攻め。この時に前の▲が気になる。
四線▲が黒aマゲにあれば白のモタレは無効でした。
三線▲は黒bカケツギだと眼形的に厚い。では序盤から。
黒4、6は安定感が魅力で私もかなり採用したことあります。
白9三々から白17まで定石。続いて黒20ハネなら堅く厚い。
黒18とオシたら模様目指す『黒a押しつけ』が石の流れ。
さて左上。黒22両ガカリは賛成ですが白23に黒24では・・・
俗に見えるが黒1ハネ出しを打つ。白2切りに黒3が筋。
白4は必然で黒5と隅を得る。以下は模範的実戦例。
左側白と上の白を割って治まり簡明。これは必修定石。
白7まで双方一子犠牲のワカレだが隅の地が大きく白良し。
黒10~白15まで二間高バサミ定石。続く黒16(15の右)は
定石後の手段ですが堅くとの意図か。黒24はカケツギが勝る。
白25~黒32までの下の黒折衝は文句無し。特にキカシ目的の
白27に切らずの黒28は強対応。
黒32消しから白37モタレ攻めに黒38はシノギのモタレで良し。
白39連打に・・・ここは肝要な場面。最善の受けは?
局後検討で浮かばなかったのですが▲に黒1と受けるのが
最善でした。凄い遠慮で損に見えるけど中の黒への気配り
配慮です。白×を白イと繋がれても隅へ黒ロ、白ハ、黒二と
ハネツギで対応すれば眼形の不安はない。
実戦は▲に黒イと頑張ったのですが・・・
実戦は黒1。ただ白2ツギに考慮。黒3手入れ選択。
しかし白4、6とと封鎖されたのは痛かった。
黒9ツケはサバキ手段。ただ黒7、白8交換したので
黒10からひたすら眼形目指す方が石の流れだったよう。
上辺黒はもう一手かけないと味悪いのですが・・・ここは
黒イ・ロが安泰のため黒1と打ちたかった。ただし妖手白2。
切りとコウ味と中手狙いですが黒3ツギで大丈夫。白4封鎖に
黒5、7。白8には黒9、11でコウにせず生きています。
◆しかしここまでヨミ切るのは大変ですね。
中を▲と封鎖された時にサバキを求めた発想感心しました。
実戦は85点。満点サバキ図を示します。眼に焼き付けを。
坂爪さんの打たれた黒1、3面白い。白4、6対応に
黒7カカエが良。白8、10と分断され中は取られるが
黒11がお洒落。左辺白地は黒地へと変貌しています。
中の黒イ、白ロ打たずだと大分違いますね。
◎お疲れ様でした。27日の研究会もよろしくお願いします。