野波三段・一貫した捨て石作戦

       本局は黒が危険になった箇所一切なし。あまい所はあったけど好局。

       特に序盤の一貫した一子捨て石作戦がお見事。ではお見せします。

右辺一子動くか捨てるか最終分岐点

       右辺白17打ち込みに堂々の対応もあるが我関せずの黒18は

       有力。白19に黒21トビもあるが黒20ツメと我が道を行く。

       白ボウシで窮屈に。さて黒番次の①、②どちら?

       大事な置石、取られたら大きい。逃げなくては。

          捨てるという方針を貫く。白へ献上し勝負する。

捨てたのは好判断

                            野波三段選択は黒1捨てです。白2ツケにハネず黒3ヒキが

         先手取る意味で賢い。一貫し良き判断で賛成。そして・・・

    ドライに決めたら完璧ガリからハネツギ

                              黒一子に味があれば勿体ないがここはドライに捨てたい。

        黒1サガリ飛び込み見て最善。白2受けなら黒3、5も

        決めて良いでしょう。そして右上も黒7戸締りです。

        消極的ではない。この作戦で勝利なら立派に評価されます。

悪くない。ただし混沌は覚悟で

         ▲逃げるなら黒1ケイマが良さそう。以下黒5まで

         脱出です。ただし白6三々が飛ぶ。どう対応するか。

         逃げた為に左辺白が入ったときなど対応も気をつけ

         打ち進めることになる。この方が力はつきますね。

実戦:最終手右下・ヨセとしてデカい!

       この碁は最後までヨセて微細、白2目勝ちとなりました。

       その一番の要因は野波さん打たれた黒1です。ここは

       いつでも好きな時に上手が打てると思い込んでいる個所。

       しかし黒から打たれるとカミ取りも残るし逆ヨセ7目は

       ありそうです。双方の地所が確定しているから大きい。

       ちなみにAIに伺ってみると・・・

AIは黒1、3。参考に)

        左上黒1ノゾキから黒3ケイマ進出を推奨。白を攻めて

        戦いましょうですね。後が続く方はこれを採用して下さい。

        ちなみにその方に下地は白4、6と打ちますのでよろしく。

        ◎10日(土)の研究会もよろしくお願いします。