長南氏二子局

     中盤からずっと苦しく後半はほぼ潰れでしたが漸く白が生きた場面。

     両方の黒一団の攻め具合でチャンスあったような・・・

     先ずこの場面から検証したい。黒番。

 黒番:左上黒一団と下黒一団・急ぐのは?

      右上白一線サガリで一団を生きたところ。黒大石二つへの攻めが

      どうなるかが焦点。急ぐのはどちらか。両方平気なのか。

実戦:左上黒の眼形確保

         実戦は黒1。「堅いなぁ。」が第一印象。左上隅に隙あるので

         踏み込んで勝負もあると思うが大事を取っています。

         下の黒一団は心配無し。形勢黒良しの自信を主張した一手。

下補強もあった

        下の黒一団補強はいくつかあるが黒1か黒aツケが本命。

        さて左上黒の眼形をどう打てば脅かせるか。白2を候補と

        考えていたけど黒3ツケコシがわかりやすい。白4、6に

         黒7と自然に一眼出来る。上辺一眼はイとロが見合いで安泰。

         白2で別の手もあるけど放置可能ではありました。

実戦:聡明な捨て石勝勢へ

         白2とオサエて黒一団への攻めに命運を賭けました。

         黒3ツケはコウ含みのシノギ筋。白4とハネ、黒5オサエに

         白6はコウを避ける勝負への選択でした。眼形を奪い白との

         攻め合い変化を希望。白が勝つ可能性もあると信じて・・・

         しかし黒9と裏切られました。黒×11子捨てて良しとの判断。

         取られても右の白も眼が無いので攻め取りは必至。既に黒は

         3・5・9・19と下で地をかなり得ています。

         左上黒21飛び込みで勝利宣言。「明るいナショナル♪~♬」です。

全部の黒を助ける道:攻め合い勝負

        これが白の希望図。攻め合い勝つとは限らないのですが・・・

変化:コウの方が紛れたかも

        駄目と見て却下したが白1と普通にアテてコウにするほうが

        紛れたかもしれない。でも中の黒4などコウ立ては黒が多い。

奇抜白静観

        左上白7~11に黒イヒラキなら白aを予定していました。

        察したのか黒8ヒラキです。ここで白b考えたが・・・

トビは大きい

        白1だとたぶん、いや絶対黒2とトブでしょう。▲が

        間が抜けた薄い姿になってしまう。同点も考えたが・・・

カタ今一つ黒対応は適切

        右側はタツ採用。ただ二本オシてケイマとされ白a

        マゲでなく白7では今一つ。後の戦いで薄み露呈します。  

 平明トビ三着・白薄みは後でのスタイル

        黒1白2交換から黒3ハサミは頑張り。白4、6は強引

        封鎖は破ることも可能だが安普請と見て黒9まで冷静です。

        白10打ち込みから白16は乱戦目的で白×活かしたいとの想い。 

        イ・ロ・ハ薄み後半の戦いで白の弱点となりました。     

白ノゾキ無視し要点先着が勝因

         あまり姿・形良くないが右辺と右上黒を分断しました。

         上辺ノゾキは一本だけキカシの意図。すると手抜きし

      黒1ボウシ!「う~ん。」と私。急場だったです。

         ◎手厚さと機敏さも増々充実。要点は決して逃しません。

         それが後の戦いで思い切り打てる後押しとなる。見事な

         快勝局となりました。『先対局』時間の問題です。