Kさんは幽玄の間実戦対局数が半端ではなく時々見かけて観戦すると
内容はタフでネバーギブアップ。攻撃力は抜群。ただし守りや受けの
細心さが欠け勝碁を落とされることあり。
白が密かに準備し狙っている手に気づくための嗅覚具合を伝えたい。
右下は懐かしき香りの昭和平成定石。黒16と隅から
切って外を黒18(25)へ切る手順間違えないように
私もアマ時代に学びました。黒24アテは決めず単に
黒26カケツギが良いと記憶しています。その理由は
一例です。黒1単カケツギに白2とノゾキされた場合。
ツガずに黒3オシを選びやすい。白4(a)切りから
白6、8打ったらば黒9。白bで黒×は取られるけど
黒▲は取られない。黒イ、白ロを決めない方が勝ります。
中央黒一団を攻めて得したいと白1オサエ。ただ強気の
黒2ハネ出しに困りました。下の白が弱いのです。止める
ため白3、白5と強化し白7だが黒を固めa三々を無くし
かなりの損。黒12まで手入れし順調です。ただし中央の
黒眼形は白策動で欠け目にする手段あり。それに気がついて
いるかどうか。局後に伺うと眼の楽観あったよう。
白13と転身したが黒16まで対応立派。白17ノゾキに黒18も
良い手です。でも気をつけないと。白は断点イ・ロ・ハの
断点全部が補えたら眼形奪おうと企んでいるのです。
白21は保身に見えるが狙っている手。ここで・・・
私の場合、自陣に手入れや守りを打つかどうか決める際には
それまでの経緯を客観的に判断して決める。得したかどうか。
左下白イ~黒二は明らかに黒の利得。白ホと補強してくれた
ので黒a一子軽い。担いで白一団を狙わずとも良いと見たい。
お勧めは黒1。白2と取られ黒は悔しいのか。黒3で
白bが痛みますので喜んで良い。黒5に回り大満足。
面白さはないけど勝利に一番近い打ち方。第二案は・・・
頑張るならアテより黒1単ノビ。黒3と打ち下の白一団の
薄みを伺う。次に黒a逃げ出しされるので白4抜きと進む。
ここで黒5が繊細で眼形厚き好手。白6には黒7で×二子
一子どちらも捨てて可。黒イとロが見合いの完璧生き。
◆もう視線は大きい順に黒A~Dですね。
×がカケ目にされた場面。最善手入れは黒イかロか?
なお黒A切りで攻め合い挑むのはやり過ぎのようです。
二図とも正解。左辺黒一子痛んでいない前図が勝るか。
黒3は敗着。ここは考えたかった。実力から見て不思議。
白4、黒5交換から白a眼取りが生じています。左上を
コウにしたのは万全の態勢で中央を取りに行くため。
もう黒の勝機去っているようです。質問の・・・
白コウ手段に左上隅を耐えて生きたので中央黒一団は取られと
なったのが実戦。局後K氏から「先に黒1出は如何でしたか。」
との質問ありました。白2交換で中のへ影響する手ですが白4に
黒5ツギが好手。白6が中央黒一団へ関係するのですが黒7と
切るのがうまい。白8を待って黒9と中に手入れします。
×断点あるので白aとは攻められない。白4で最強は・・・
白4と攻めそうです。ただし黒9まで分断反撃となる。
白10は省けないので黒11、13で光明見えてきました。
黒イ逃げ出しと黒ロ(左上白への追及で)シノギあり。
【検証結果〙質問の一本出は両シノギの妙手が結論です。
遡り下の良き打ち方を伝えます。実戦は中央黒を攻められた
のですが黒1グズミから黒3ツギが辺の互先定石。白4が
省けないので黒5ケイマに回れます。白を攻めつつ上の▲へ
応援になっていますね。参考に。
◎お疲れ様でした。来月もよろしくお願いします。