佐々木七段三子局

       佐々木さんには永らく会長を務めて頂き本当に有難うございました。

       研究会では毎回開始一番に指導碁を受けられ感謝いたします。

       本局は戦いが殆ど起きずの展開。それはそれで難しい。序盤から。

双方ハサミ・動いたのは

        蟹の眼のような黒23の関係。真似したような黒4

        白5の双方ハサミ合い。もちろん初の立ち上がりです。

        黒6と動き、黒8ハサミは積極的に戦うとの宣言です。

        次に黒は一間トビなら普通ですが工夫されました。

足遅いが手厚い

        黒1コスミです。以下白は伸びやかで満足でしたが

        黒は足遅いけど眼形厚く手厚い。黒9は攻めと左側

        黒一団への配慮感じました。一子捨て石策の白10に・・・  

普通ならこの図

        黒1、3なら至って普通でした。白4には黒5、7

        ▲一団への応援も兼ねてお勧め。検討で佐々木さんは

        白aが気になったとのことでした。確かに狙いだが・・・

中はが手を出しにくい

        白1には中を黒2とオシます。白3止めには黒4切り。

        黒イ脱出と黒ロ取り込みが見合い。心配なかった。

優劣微妙な三線二線

        黒1~5はすこぶる手厚いが左辺白も厚くなる進行。

        右辺三線二線どちらも悪くないと主張しています。

        AIは黒11・13・15はあまい。白4・6這い過ぎと

        指摘です。黒17、19は佐々木さんの柔軟さで良ですが

        ある手(四つ後の図)を打つと完璧でした。

AI推奨はツケ

        二線スベったとき黒1ツケが厳しかった。普通は白イ、

        黒ロ、白ハと振り変わられ悪いが白×取り込めば大きい。

        よって白は隅シノギに行きますが・・・

下辺開拓に繋がる

       シノギなら白2、4対応だが黒5まで素直に応じます。

       白6にも黒7と静かに受ける。もう上方面は佐々木さんが

       序盤築いた手厚さが待ち伏せし期待出来ない。なので

       隅へ白8ですが追及は後の楽しみとし右下に回る。黒9の

       三々が白一子捨てさせない好手。取られたら大き過ぎると

       白12まで逃げ出したら悠々黒13と攻め立てて行きます。

       ◆厳しい右辺ツケが下辺黒地への開拓に繋がり良き進行。

  聡明手トビで優勢~惜しむらくは・・・

        黒1、白2一本で切り上げ黒3ヒラキが最高手。白4にも

        黒5補強から黒7と旗を立てて力まず相手の良い手を削ぐ。

        佐々木さんの強さを感じました。ただし一つキカシたかった。    

捨てバネの効果

        黒1、白2交換打ちたかった。一本キカシの『捨てバネ』

        効果は白4三々のときに出る。黒5対応に白は容易な削減が

        出来なくなっています。後の棋譜と比較を。

優勢堅持(初手からの棋譜

        棋譜は下辺黒74までの掲載。黒15目ほどリードか

        ◎今年も本当にお世話になり有難うございました。

        久々に呑み会に参加され加藤さん、下川さんとの忘年会は

        とても楽しかったです。良いお年をお迎え下さい。