幽玄の間Y氏定先局:序盤

        考え方が難しい序盤でした。冷静な今の眼で振り返ってみます。

        先ず次の一手問題を画像で出題しましょう。        

黒番次の一手は?(Y氏は厳しい手を選択)

        右辺を白▲とヒラいたところ。黒番でどこに打ちますか。

        なお左上は白のツケサガリ定石から生じた形。

至る手順

        白6、8はたまに打たれます。対し黒9~白12まで定石

        ですが直ぐ黒13は驚き。白14と受けられ地に関しては損。

        ただし将来働く可能性あり。Y氏思い切り良いですね。

        さて黒25手目どこに打ちますか。(正解は一つではない)

     実戦は黒1のツメ(A~Cも立派)Dは意地手

                             ▲に対し最強手黒1でした。他に浮かぶのは黒A右辺ツメ。

        次にB打ち込み含む。その黒Bへ直ぐで対応伺うのもある。

        平和主義なら澄ました黒Cですね。なお左下黒D三々は意地を

        感じるが白に下辺二間ヒラかれ空回り感あり。

   予想は黒a・b受け。イは反発。ロはのんびり

       黒1に白2で返しました。黒の手の予想は黒aやbの受け。

       根拠許さぬ黒イはある黒ロはY氏先ず打たない。なお

       白2でイの三々は次の図が嫌で却下しました。それは・・・

トビから連動され大きな碁にされそう

        白1三々受けは冷静だが黒2と飛ばれる。今から外へ

        出にくいので白3だが黒4下ツケが様子見。4を取ると

        外の黒を厚くするので白5だがそこで黒6右辺へ。

          一局だとは思うが左上から右下まで黒が連動する感じ。

ツケから受けた手段意図は?

        Y氏黒1ツケ。白2叩きに我満の黒3。この二手を

        打てる方は100人に一人でしょう。黒3でノビは外を

        オサエられ白厚くなるので黒7受けだが辛く見える。

        しかし白手が止まりました。次に黒イハネ出しが厳しい。

        第一感は白イ。二番目は白ロ。連絡手検討してみます。

予想したY氏の意図①

        白1には黒2ノゾキを利かすでしょう。白3ツギを待って

        黒4囲い。根拠心配なので白5だと黒6囲いが調子です。

        ◆この図は黒が働いています。不満と見て却下。

予想したY氏の希望図②

        白1はどうなのか。黒2オシなら受けがないので白3と

        一戦交えたくなります。しかし黒4と飛ばれてどう見ても

        Y氏ペース。後に黒aで形崩れる嫌みも気になる。

        ◆繋がるより切らせる方が良いと考えました。それで・・・

実戦:白かわし策、黒積極的分断

        白1三々を選択。対し黒2はハネ出しよりもきつい手。

        白3、5は別々で頑張るとの宣言です。一応白5まで隅は

        実利得て完璧生き。左右の打ち込み見合いにしました。

        黒6と下辺守ったので白7から戦闘開始。      

   AIが示しそうなカタ(実戦と同じ進行なら良)

        これは結果論かもしれないので参考程度に聞いて下さい。

        下辺囲う前に上辺へ黒1と一本だけ利かす。それから黒3。

        事前にこの交換あったら白は実戦の攻め方は選べません。AIに

        黒1の是非を伺ってみたいところ。忙しくなると利かない。        

  厳しいハサミツケ(シチョウは白良し)

         白1打ち込みから黒8まで必然。白は「左上黒数子は

         危ないよ。」黒は「中の白三子どうするの。」と主張。

         取られて大きいのは黒。なのでシノギ・サバキを目指し

         攻防開始。白11が一応は自慢手。シチョウは白良いので。

         もし前の図のカタを事前に打たれた白11は無理となる。

         なお白11で白14ハネは黒11ノビとなりかなり黒楽。

 取りあえず一段落:黒番次の一手

         かなり進行しました。左上の黒は無事に右側ヘ進出したが

         その過程で白▲抜き厚みを白に与えたのは仕方なかった。

         では次の一手第二問。黒番次の一手は?候補は四つ。

         A:がっちりカケツギで安心し後半へ

         B:白へ迫る。最後の実利ポイントで逃せない。

         C:白三子取りきる。白が厚くなったので。

         D:白三子大きく取るぞ。右側にも圧力かけつつ。

           全部良い手に見えますね。検証してみます。

正解はC確保が相場:長期戦

         黒1がこの一手だと思いました。中の白が厚くなったので

         白三子取る価値は高いし15目以上の実利。続いて白は

         右辺の白2好点を占め先ず先ずの顔をします。

         長期戦と感じたがY氏感想では自信なかったとのこと。

         確かに取ることで白aくすぐりなど気になって来る。

 有力黒D前図より勝るかも。微妙

       黒1(D)はブログ作成時に浮かびました。白▲三子は

       逃げられそうもないので白2か。調子で黒3と取り切る。

       黒1と白2の交換は黒aが狙える分キカシています。

       白2で下辺黒へ何か仕掛ける手段(ツケ切りなど)あるかも

       しれないが同じくDも正解として良いと感じました。

実戦は

        実戦は右辺黒1ツメ。白は受けると利かされになるので

        白2と動く。以下乱戦に。その最中でも黒11とは・・・強気。

        普通の方だと潰れるがY氏はぎりぎり勝負の乱戦滅法強い。

        白が圧す展開になったが自分のスタイルを終始貫かれました。

        上辺黒Aカケツギは本手。ただこの段階は少しぬるいかな。

        放置しても白×切りなら黒イ、白A、黒ロで嬉しいので。

        ◎大会まで後二週間。初対戦局観戦するのが楽しみです。