下川五段・追加棋譜

       下川さんとのその後も少しだけお見せしたい。実戦は豪だが

        柔らかさが存外有力だったと思います。

左上白スベリに緩むぬツケ

        左上白17に手抜き策有力だと思います。ただ白29に

        どう対応するのが良いか。実戦黒30ツケは一見疑問に

        見えたけどそうではなく有力対応でした。 

有力・柔対応の早治まり

        下川さんの黒1ツケに当然白2。ここ切りが気合で普通だが

        ぬるい黒3ヒキが面白かった。白4ツギに黒5コスミがお洒落

        白6に黒7と早治まり。一度手を抜いているので辛抱悔しくない。

        なお白イは黒ロ、白ハ、黒二と対応し黒×は捨てます。

        ◆白は黒一子取っても石がだぶついて重複気味。

   実戦:気合切りから勢い。だが隅白実利相当

        黒3切りで一子取らせ上辺を分断。ストレート対応で勢い

        振り変わりとなりました。次に白ポン抜きで左上の白実利

        結構大きいですね。前の図との比較を。

        ◎そのうち研究会にぶらり参加を。一日体験お待ちしています。

 

 

 

     古川五段・追加棋譜

テキパキとした攻め

        序盤棋譜です。左下黒8、10は古川流。黒14の勢力手から

        実利黒16、黒18勢力と意図を白に読ませない打ち方。

        右辺白35に黒36と厚い対応から黒38、42と一転攻める姿勢を

        見せるなど自由度ましたなと感じ嬉しくなりました。 

右上ハネツギの辛さ・良きタイミング

         中の白9守りのとき左辺黒10ヒラキは好点。下辺白13ツケに

         黒14出は良きタイミング。白21まで互いに突き出し合いだが

         黒不満なさそう。先手で上辺黒22は良きバランス。

         白37はあまい。すかさず黒38、40ハネツギがデカい。

         ◎腕上がっています。研究会で五段・六段と対戦したら

         好勝負期待出来そう。お待ちしています。

      

教室指導碁三局一場面・軽め感想とコメント

   池袋教室指導碁3面打ち。その一場面での私の感想と軽いコメントを。

   先ず古川五段四子局一場面。実戦画像と図をご覧下さい。 

私が感心した三か所は?

左上と右下と左下

        左上黒Aは令和的受け。白イは黒ロ対応で問題なし。

        右下は白の気合に気合返しで白ハ・二を黒B・Cで裂かれ形に。  

        左下黒Dがお洒落な×二つ防ぎ。古川さん流石です。    

左上白二間圧力に下川五段は?

        下川五段四子局。左上二間トビしたところ。とある方からの

        拝借手法ですが。少考されて選んだ手に感心。

「どうぞご勝手に。」強気で感心

        右辺黒1嬉しく感じました。左上▲手抜きは考えてなかった。

        白は良き後続手段が見つかりません。後から右上へ向かったが

        黒17まで順調な進行。白イ、ロ、ハはこけおどし。比べて黒A・

        黒Bはガッチリして隙無き印象。

左辺と下の白ピンチ場面

       小林三段六子局。左下に注目。気がついたら二つの白が危険に。

左辺は黒先白死・下辺は分断されそう

        黒1アテから黒3がうまい手。白抜きに黒5となり急に

        左右白が薄くなっています。左辺は黒先白死で正解は

        初手黒イ。白ロに黒ハと懐を狭めると二眼不可。そこを

        白が守るしかないが中の×二点どちらかを黒が攻める手

        相当きついです。

        ◎今回はこの程度で。 明日11日(土)は研究会です。

        常連の皆様、久しぶりの方の参加を楽しみにお待ちしています。

 

     3日の幽玄の間K氏三子局

        幽玄の間で一番多く受けて頂いている方。本当に感謝です。

        四面打ちなのでアドバイス余裕全くなく振り返ってみると

        白着手はかなり厳しかったと思います。では序盤から。

左下切り違いの変化は後で

        左下は次に切り違いが面白かった。変化多く難しいですが。

        K氏定番の上辺黒8三連星。しかし急場逃しています。

大場より根拠急場を

        右下黒1マゲが急場です。受けにくいので白2と飛ぶけど

        黒3キカシから黒5サガリが好手段。イとロを見合いにし

        地を取るというより外の白根拠を奪うという気持ち。

        ◆もし三連星優先したいなら右下カカらずがお勧め。

マゲの威力・辛さ抜群

        黒1とマゲられてから隅の地確保は難。白2、4なら

        黒5這いで×断点が生じます。黒5ではキカシたので

        上辺や左辺へ三連戦でも良し。要点目に焼きつけて。 

お勧めハネ一本の『軽ビラキ』

       実戦は黒イ、白ロ、黒×。白にハサまれて重かった。

       序盤なのでハネ一本で止めて黒1と打つところ。軽さが

       大事です。もし次に白が一子取れば黒Aという要領。  

下の黒一子どうする?

        右に弱石あるので黒6ハサミは問題でした。以下白19まで

        黒嫌な雰囲気。ここで発想を変え黒6のサバキを考えたい。

        注目は左下白二間。×分断を検討してみます。 

ブツカリ切りでサバキ求める

        二目の頭叩かれるにいく姿ですが黒1ツケ、白2に

        黒3のブツカリから黒5切りがお勧め。「白△をどう

        しますか?」と伺います。次の狙いは下の黒×切り。

一子取り左辺白を攻める

       白1、3は無難対応。ただ黒4カカエが厚い。△を白5と

       ヒラクが黒6と攻めを見る。白7補強に黒8マゲが辛辣手。

       キリ入ると隅の黒オサエが気持ち悪いので白9となるが

       黒10ボウシが良い感じです

       ◆黒×は取られたがこれからが打ちやすそう。

下の一子取りデカい

        黒×切りに白1逃げは可能だが厳しい黒2切りが飛ぶ。

        白3、5は止むを得なく黒6と一子獲得。白7が省けない。

        黒×は取られても活用したことに満足し黒8と大場へ。

        なお△を直ぐ黒aと抜く必要はなく・・・ 

緩みシチョウ

        白1逃げ出しは無理。黒2、4、6で緩みシチョウ。

        ◎お疲れ様でした。来週も幽玄の間でお待ちしています。

    幽玄の間H氏ジゴ局

 

  久喜市指導碁会でお世話になったH氏との四子局。結果はジゴでした。

  黒のリード大きく懸命にヨセで追い込んだが白足りないと思っていたので

  意外。後日確認したが間違いなかったです。先ずその終局画像から。     

終局場面:ぴったりジゴ

気迫マゲからのケイマ

       右下黒12は互先だと手抜きが多いが黒16まで勢力築き

       戦いに備える意図でしょう。白17カカリに黒18マゲは

       千両マガリと言いたくなる立派な手。白16は仕方ない。

       続く黒17は「白×と受けて。」だが少々しつこい。右上

       黒Aか左下黒Bが良いでしょう。

気合なら

         白両ガカリに私だったら気合で黒1と踏み込みそう。ただ

        白2と封鎖され後悔するかな。右下白は眼が厚いですね。

実戦:手厚い進行

        左側は白10まで白立ち回ったが黒11マゲが厚く良き進行。

        右辺白ワリウチに黒15は単に黒17なら普通。白18ツケに

這いからの圧も有力

       黒1と這いたい感じ。白2は黒3と受けます。白4くらい

       だが黒5と高圧し白6を促す。黒7に回り好調。実戦は

少し遅れても堂々の手厚さ

       黒6まで後手になったけど手厚い封鎖。後の戦いに役立つし

       後に活用出来ます。白7トビマガリに黒8一間受け・黒10

       黒ツギは黒aノゾキを狙う意図。白は補う余裕なく上辺

       白11ワリウチだが黒14まで落ち着き感じました。白15打ち

       込みに黒16も強き態度。続いて白17、19は重かったか。隅

       三々で大人しく生きるのが相場だったようです。

攻めの本領発揮

        黒1ヒキが強い対応。左上は白aでコウに出来るが

        全局的に黒手厚い碁形なので今は白仕掛けにくい。

        それを横目に進めているが左下白6、8は貪り。黒9の

        攻めがタイムリー。以下黒17までH氏の魅力と持ち味が

        醸し出ています。次に白bが第一感でしたが黒×出切りが

        気になり白18。このとき黒の明るい打ち方は・・・

生かし中央制覇で十分

        黒1と中を打って十分でした。白2で一眼与えるが黒3と

        生きを促す。白4のとき中央を見て下さい。黒5でふっくら

        炊き上がった🍚ような良き黒地が出現していますね。

        なお最終手では黒Aで止め刺しても勝勢です。

実戦:隅取り切り勝勢で終盤へ

       左辺二線オキで眼を奪って攻め立てました。ただ白は技を駆使し

       中央進出しシノギ姿。あまい感じあったけど黒9止めが冷静。

       地合い15以上リードしています。黒9の前に黒a、白bの交換

       打てれば100点でしたが私は受けず必ず左上コウを挑んだで

       しょう。紛れるよりは実戦で十分です。

       ◎お疲れ様でした。悔しいジゴですが次回頑張って下さい。

     

      

   3日幽玄の間K氏四子局

  3日幽玄の間K氏四子局。久喜市指導碁会で唯一負かされた方です。

  幽玄の間指導碁でも負け越ししているので気を引き締め臨みました。

  結果この碁は白6目勝ちでしたがK氏質問にあった最後の場面がポイント。

  中の白地に対し遠慮なく踏み込む手がありました。前にも伝えましたが

  その変化を追加します。先ず画像を見て下さい。

黒消しに白ツケにはハネ出しが筋

   左上白△(後手12目)最大を打ったとき実戦は上の三目へブツカリでしたが

  即消したかった。黒1まで入れます。白2ツケの変化を検証しましょう。

  ここで黒3とハネ出すのがうまい。続いて

アテて出る筋

  白4切りなら黒5とアテて白6に黒7とアテて出る筋です。白困っています。

勝機逸す

        実戦。黒3に白4で防御されているようです。

        黒1本当に残念でした。では序盤解説を開始します。

左上定石から変化:白グズミは策手

       左上一間ハサミ基本定石最後の白19はグズミで形悪いが

       ある手。対応誤ると黒悪くなります。対応は黒イかロ。

突き出し・ツギが良き対応

       黒1突き出しが対応手と記憶。白2に黒3とツイで戻る

       のが気づきにくい好手。白4なら黒5、7、9が知って

       おきたい抵抗手です。白ロが正しく白イは無理で・・・

白最強は潰れ

        以下手数長いが一本道。黒14ゲタで白潰れとなります。

変化:見合いで黒良し

        ▲に白1切りには黒2が良き対応。黒イとロが見合い。

相場だが黒大満足

       白は譲歩するのが正しいが黒6まで黒良しのワカレです。

 

実戦:割れたが黒悪くない進行

        黒1、3は白に取って有難い対応。ただ白6があまく

        白10がやり過ぎで黒11とノビては黒悪くない。

        白12にK氏左辺気にされたようだが遠慮せずに・・・

左辺手抜き可能でした

       黒1詰めが最好点でした。恐らく白2、4が気になったと

       察するが黒5と受けて平気。イとロが見合いで生きています。

       ◎お疲れ様でした。三子になる日は近いでしょう。また次の

       指導碁をお待ちしています。

    

 K氏三子局・切り違い対応一場面

  3月8日の幽玄の間指導碁。本局は右上隅のキリ違いに触れます。

  簡明でわかりやすさが長所の手段。その前に・・・  

中央重視の棋風顕著のノビ切り

        右下ですがナダレ定石では一番簡明な定石かもしれない。

        白7で小ナダレなど変化多いので知識少ない方はナダレ

        せず普通にオサえてツケヒキ定石が無難。棋譜の最終手

        黒24ノビ切りにK氏の棋風が表れています。

        中に夢見る方に一度試して欲しい手を紹介しましょう。

中希望ならヒキ面白い

       黒1ヒキです。白2なら黒3、5と中を飛びます。白6

       受けなら上辺三連星という感じ。後に白イなど来たら

       オサエずに黒ロ。地にあまくても良いとの強い意志です。

ナダレ避けて中央主張

        さらに白2と来られたらナダレもあるけ黒3ノビは如何。

       白4で地にあまいのは百も承知という姿勢。白6なら黒3と

       こちらの三連星ですね。この図私は打ちませんが参考に。

切り違いに上アテは簡明だが・・・

       実戦は勧めの黒4上アテ。ただ白5逃げに黒6オサエです。

       これは悪手ではないが難しさある。白7、9にどう打つか。

アテ×アテの後に悩ませるツギが可

        黒6とアテたほうが簡明。『アテ×アテ』です。白7に

        黒×でなく黒8とツグのがポイント。白を悩ませます。

白連絡なら二子頂き互角

        辺を白1連絡なら黒2と△二子取ります。互角でしょう。

白二子単純に助けたら突き抜き

       白1は嬉しい。黒2が先手で黒4という良き姿得られます。

白頑張るなら辺は譲り中央拡大

        白1は頑張った手で黒を悩ませる手だが黒2を先手で決め

        黒4が明るい手。白5アテには隅生きているのでツガず黒6

        ノビが筋良き手です。いつの間にか中央は黒勢力で楽しみ。

        最後に左上に触れます。実戦は地を取られたがお勧め手法は

白を割って攻める打ち方

        実戦黒aとは真逆ですが黒1上ケイマは如何でしょう。

       白2逃げに黒3とモタレて黒5と方針はぶれません。今は

       何も地を得られないが白行方に黒▲が待ち伏せています。

       相手がシノグためいろいろ損してくれると成功となります。

       ◎お疲れ様でした。隅の切り違いは『アテ×アテ』だと常に

       100点~85点はあるのでノビよりも安心。実践期待しています。