佐久間氏三子局

         佐久間さんとの指導碁は6年ぶりかも。久喜市指導碁会では

         時間の都合で打てなかった。久しぶりの豪腕体感が楽しみ。

         気合入れて臨みました。

白の手裏剣的様子見

        白3三間高バサミに黒4カケ。出切りは形決まるのが

        嫌なので白5。例によって好きな白7ケイマの立ち上がり。

        ここで黒8大ゲイマはプロでも人気ある調和的構え。

        白9は一応白3からの狙いで「ツギなさい。」です。隣の

        グズミ受けは打ちにくいですね。様子見にどう打つか。     

逆にツイでとの返答が有効

        「白こそツいで。」と黒1が良さそう。白2なら実戦の

         黒3で白4を促し足早に黒5と進出します。効果は

         黒の根拠白イ・ロの根拠削いで重くしていること。

振り変わりは黒良し

        白2と分断してきたら黒3とツケるのが賢く明るい。

        白4には黒5と振り変わりを目指します。双方の△▲

        価値判断ですが白aの低位と黒bを比べれば一目瞭然。

実戦:強手二目の頭

        黒12ツケは違和感。攻めたい場合ツケは強くするから。

        ただ黒14ハネが強手。手が止まりました。白17と妥協。

        白我満したので黒は断点ツグと無難だが頑張りの黒18カケ。

           佐久間さん三子も二子も緩まぬ姿勢変わりません。

         白21は最善かは不明だが一応は形の急所です。    

切り合いは黒良さそう

         二目の頭のときちらりと切り考えたけど黒6まで

         思わしくないと却下。白a取り込んだ黒眼形が厚く、

         左辺もうまく止まりません。

大場先着から絶好点のボウシ

        コロナ自粛長く対局不足のはずだが大場先着から白6を

        無視し黒7ボウシは素晴らしかった。普通の両ガカリは

        黒ペースになりそうだと白8カケ。一応得意技の一つ。

        ただ黒3に一言あり。

安定兼ねオサエが勝る

        ▲一団はポン抜いて厚いと考え大場に打たれたけど左辺

        黒1オサエが大きく一団の安定も兼ねて勝った。対し白イは

        ロですこぶる厚い。次に上辺白への黒イやロ攻めが楽しみ。     

黒打ちにくい雰囲気・検証開始

        検討時に白△と打たれ黒ダメですね。」と佐久間さん

         確かにその通り。 Aとカケた白作戦が成功しています。

        なのでここに至るまでの黒の良き打ちを検討し伝えたい。

カケにはすんなりケイマがお勧め

         白aと星の石にカケる打ち方はプロ対局でも時折見かけます。

         実利より勢力や戦いが大事な場面に採用。対し一お勧めは黒1。

         這わずにケイマ受けで相手の勢力を増やさない。下辺黒イや

         右辺黒ロ、天元黒▲が白の動きを注視する。続いて白どうするか。

         黒ハに打たれると根拠薄き弱石となるので何かせねばならない。      

這いからケイマも

        実戦は黒1這い。私も採用経験あるが悪くない。白2に

        黒3ケイマなら普通でした。そう打つと強気の白4を

        選ぶと思うがそろそろ上辺白へ先制しましょう。黒5が

        良さそう。白6受けならいったん黒7と体勢整えて次に

        黒×急所を伺います。なお黒5はバランスの黒aでも十分。

急所活かすなら今!大チャンス場面

       実戦の黒3コスミツケは白4オサエ厚く少々問題。しかし

       白8は調子に乗った感じあり。黒9急所がこの一手です。

        今思うと白8はやり過ぎで白9と形整えるのが相場でした。

        悪くない顔をして白10。ここが最大のチャンス。黒11は?      

横着咎めグズミ分断

        元々は白をツガせたいとの箇所ですがもう許せぬと黒1、

        3、5分断が最強でした。白6と補強した時に隅の味悪を

        黒7解消します。この手は白の根拠削ぐ利点あり。

        白8と逃げたら黒9と立ちはだかりましょう。戦闘に

        なるが佐久間さんの持ち味は発揮出来たと思います。

いったん放置が優。上辺白へ向かう柔軟さ

       元々黒aは攻めたい気持ちの表れ。しかし▲へ白bツケが飛ぶ。

       黒×とは切れず隅も白イやロが気になりそう。実戦は▲動いたが

       いったんここは放置し上辺黒1は如何でしょうか。もし白cと

       連打されてもさほど痛くない。柔軟的発想欲しかったですね。

      ◎佐久間流を発揮出来ず不完全燃焼だったと思います。でも

       久しぶりですから。これからを期待します。お疲れ様でした。