五段からお一人参加の山崎さん。熟練・年季十分の上手との対戦は
きつく大変。でもこの経験は六段へのステップで必ず強くなる。先ず画像を。
私から見た盤面。白に地を稼がれているが中央黒厚ぼったく全体的にバランスが
取れていて夢感じます。この手はあまい、ぬるいと強く指摘したのは二つ。
それは隅を守った手と定石最後のカケツギ。では初手から。
右下白5~白13まで基本両ガカリ定石。黒14もある手だが
白15ハネに手抜きし黒16。白17アテに黒18ツギは陣笠形で
良くない。黒16や黒18は黒Aとハネるのが正着。
局後伺うと右上白打ち込みが気になったとのこと。
白△には黒1が形。白2は黒3と対応し手厚い姿です。
なお白×など打ち込んできたら黒aから黒bと飛ぶ。
黒イ・ロは強い。戦いは歓迎と考えて下さい。
実戦。黒1カカエでシチョウでしたが白2オシに抜かず
左下黒3シマリ。白4逃げ出しが成立します。動揺され
黒イ、白ロ、黒ハの進行となりました。実は・・・
下駄のような手ですが黒1とカケていたら黒良かった。
白2と取れば黒3、5と捨てて外を打ちます。白は
生きている隅からの稼ぎで小さく▲作戦成功でした。
黒1ノビ切りは好手。繋がりつつ黒A切りを含んでいます。
左辺白2ワリウチから布石再開。白4に隅を黒地にするなら
黒イか黒ロ。どちらもあります。(後の図で比較を)
さて下辺に注目。白×間へ黒から良き好手段あり。
ピンという言葉良い手の表現で使うが黒1ピンハネが正解。
白2、4対応は屈服だが仕方ないかも。黒5に白6連絡
ならば白地になるけど黒7と完封し気持ち良いですね。
なお黒a、白b交換は先手だが決めずが高尚。理由は・・・
白aなら黒イ、白ロ、黒ハ、白二、黒ホまで有難いから。
黒1に白2~6は暴挙。黒7とカカエます。白8には形を
気にせず黒9が強い態度。白10なら黒11まで圧倒的優勢。
絶対ではないがケイマは一間、大ゲイマはサガリが基本。
黒1です。次に打ち込みを気にしてもらい白2なら調子で
黒3と確定地目指す。まだ黒×残っています。一押し。
実戦は黒1コスミツケ。白2立ちにどう打つかが課題となる。
黒3、5ハネツギに白6守りなら黒7で大きな黒地出来ますね。
しかし素直な受けを置き碁では期待出来ない。私ならば・・・
白1と侵略する可能性大。ただ黒が的確に応じれば白が
良いわけないのでこの手を予想し迎え撃つ気持ちが大事。
黒1、白2のとき黒3ドカンという策手紹介します。
続いて白4が形だが黒5、7が目的。白8受けなら
先手取れたので黒9と固め大きな黒地に満足します。
◆白をも固めていますが黒a助け残っているのが自慢。
左下の白三々定石で白ハネツイだときに黒×は堅過ぎる。
黒1ケイマが働いた守り。本当は黒Aが最高手ですが。
◎「囲碁は玄妙ですね。」山崎さんの口癖です。私が
褒められた気がして嬉しい。これからもその面白さを伝え
ますのでよろしくお願いします。