H氏四子局

  Hさんの幽玄の間対局を観戦することあるが猛烈な対局数に感服。

  ネット碁は体力も必要。この指導碁までに段位見事に戻されていました。

  では前回予告した終局図後の想定のヨセから検証します。

投了後のヨセ想定図(黒が足りない)

  黒1~7までサルスベリへの最善対応です。黒3(8)の捨て石がポイント。

 白8ツギなら「すかさず左上黒9をキカシます、白10省くと黒(1の二)でアウト。

 そこで左下黒11と手を戻す。あまり大きなヨセはなく左上白12が最大か。続いて

 右辺黒13~白18まではキカシのヨセで黒権利。左上打ってほぼ終了です。確かに

 10目未満ですが白良し。投了選択は正しかった。

少し地にあまいが先ず先ずの序盤

        黒20オシでは隅守るのもあるが武闘派のHさんらしさ。

        右下白21裾ガカリに黒22(21の下)ツケは良き対応。

        結果は一子取られ隅を提供。外勢得ているので悪くないけど

        地にあまい。黒26カカエで互先定石は・・・

隅の地に辛い定石がお勧め

        黒3這いです。以下白14まで定番。ここで黒▲を活かすため

        白に根拠与えずの黒15が優。白16穏当なら黒19まで地に辛い。

        全体の白の攻めに▲オシ役立つでしょう。なお白16で19と

           遮断してきたら黒15から上に一間トビで戦います。

大場先着しゆっくり進めたい

        黒イに白ロと実の無い手で応じました。「嬉しい。」と

        感じたら攻めはいったん休んで下辺黒1大場が推奨手。

        白2と根を張ってきたら黒3で満足して良い。

        Hさんの棋風なら黒Aかな。じわじわ攻めの方が白は嫌。

痛烈パンチ炸裂

        下辺は白10と寛ぎ右辺も12と補強。これで地合いがぐっと

        縮まり左辺白地なら細かくなりそうだなと思った矢先黒13。

        白14は考慮足りずの油断手黒15、白16交換から黒17、19!

        この時点、Hさんあまく見ていました。中で生きるくらいだと。

        出切りの厳しさ軽視で反省です。白14は15のツケが良かった。

守られる前の攻め方一例

         少し遡ります。下辺は生きているので封鎖せず右辺の

         白へ先制したい黒1を先手で決め黒3と大上段は如何。

         白aなら黒bで脱出不可。いざとなれば右上で治まりが

         あるので強く打てる。白4には黒5と『攻めはケイマ』

         白が逃げる過程で黒イやロを狙い筋とします。参考に。

隙を見せず黒順調

       黒1切りに困り、左上白2と様子見。黒3オシは黒7コスミが

       最強だが実戦進行は厚いので良し。その後も暴走期待していたが

       黒15まで大人しく困った。白16は左辺動き出しを狙っています。

看破しノビ切りなら勝勢

        石が離れていても利いていることあります。上は急がないので

        味悪の左辺黒1ノビ切りで手入れすれば万全でした。

           上辺を白2など打てば喜んで黒3。白△は強くなっているので

         黒×など興味持たずですね。紛れなかったでしょう。

諦めず取りに行けたかも

        白がゾンビのように動き出したのが実戦。でも慌てずに実戦の

        黒イで黒1ならば白を取れてた可能性大。白2、4にどちらの

        黒も封鎖避けるか、手数が四手以上伸びれば良いのです。左辺白は

        黒a、白bと見て(イ~二の四手)しかありません。なお中の

        黒四子に白cはどちらの黒dでも大丈夫。動き出したけど白4で

        何か妙手ないと白が勝つ図は難しかった。

        ◎お疲れ様でした。私は苦しくなるとあちこち策を練ります。

        次回はそれを見破り倒して下さるよう期待しています。