Aクラス優勝候補対局

 

長南九段vs今井七段&奥八段vs佐久間八段

 手前右手が横綱的存在長南さん、対戦相手が今井さん。双方自分の色と

 棋風を出しています。 向こう側は八段同士の対決。左は奥氏、右が佐久間氏。

 まだ静かな立ち上がりですが暫くして大きなコウが勃発。その波及か、双方の

 石が死活がらみになりスリル満点の展開に。二局とも熱戦でした。

黒番:どう打つのが最善か

          ◆ 奥・佐久間戦の勝負所場面。対局時計ボタンから黒番と確認。

白△は左右の黒を見合いにした手

                         白△と打ったところ。この手は左右黒一団への攻めを

         見合いにとの意図です。黒はどう打つのが良いか。

         白×が取られています。数十手前に遡り左下折衝で

         白a切りが成立するとの誤算あったとのこと。

切りは不可。白の一手負け

                          中が白厚いのでいけそうですが残念ながら黒一手勝。

右下生きるのが急務

        右下黒危険。黒1~5をキカシ黒7と生きるのが最善。

        白8切りには・・・

後半が勝負

        本体のために黒1~5と逃げます。一応左右の黒をシノギ

        ました。これで黒勝ちと言いたいが白の最善を検討します。

        左辺白6はそろそろ決める。そして白8ツケがヨセの好手。

                          キカシて中央白12へ回ります。続いて選択は黒イかロか。 

       案外白地あります。黒イと頑張らないとコミが負担と見れば  

またコウかも。大勝負でした

        黒1は勝負手。白4と許さないでしょう。ただ黒5マゲに

       白は考慮時間。白a緩めだとグングン押されて下と連絡を

       許すことになる。白bハネは黒キリで△のコウが勝負です。

       右辺には黒イ、白ロ、黒ハの具合が生じているので右下黒へ

       白のコウ立てが使えない。この図になるなら下辺や左辺の

       白から×交換はコウ立てになるので打たずが良し。しかし

       決めないと黒は中三子逃げず良き×を打つ。難しい所です。

       

       ◎実戦進行は全然違います黒は右下生きるのでは形勢

       怪しいと見て別の勝負を選んだよう。結果は白勝利。

       久しぶりの二人対局は熱戦。観戦して見応えありました。