4月の研究会にいらした今泉さんと佐々木会長との三子局。
お二人の局後感想も交え伝えたい。先ず序盤棋譜を。
翌日今泉さんから送られた棋譜。今井さん加藤さんとの
棋譜は総譜で送られてきました。2、3局も打たれた
そうですがそれで思い出すのは至難。凄い記憶力です。
先ずパッと棋譜見た私の印象を。左上黒味良き生き。
右上も安定感の大ゲイマ二つ。下一帯ですがどこかは
荒らされても平気。黒にとって簡明局面な印象です。
左上で白一子捨てたのは先手取るのが目的。実戦の黒は素直
対応で悪くないが▲に黒1切りが最強でした。白2と引かせ
れば黒3に白4省けず先手が取れる。黒Aと構え後に黒イの
ハネ出しも効果的になるでしょう。でも白2で・・・
今泉氏の棋風だと白2、4と来る。黒5~11の最強対応で
黒打てるが上手相手に打つのは危険伴います。参考程度に。
数手進み白1カタから白3が打たれました。深い削減も
あるが軽く消す意図。対し黒4は反発手。素直に黒aの
タケフで受けても良かったのですが気合ですね。
さて白は分岐点。ゴリゴリ白イか形の白ロ、どちらか。
実戦は形の白1を選択。黒2に白3の頑張りがセット。
対し黒4ハネコミが鋭い。白5、黒6の後、白7とオサエ
たい形ですが黒8ワリコミ強烈。会長のジャブ、ヒット!
下地なら迷わず白1、3分断です。黒4助けなら白5。
後はわからんが黒も心配事が増える進行です。しかし
始めて来た碁会でそこの会長にプロと同じ三子手合い。
帰りに今泉さんから『本手本手でなるべく打とうと
臨みました。』との感想あったがゴリゴリはしにくい。
白1ポン抜き、黒2分断で振り変わりになったが黒に
軍配。理由は白3、5突き出しが左下白へ悪影響を
及ぼすから。ただ会長ちとあまい。黒10に触れます。
黒1、3ハネツギは黒の権利でした。白4省くとハネで
天に召されます。続いて右上黒5隅確保が最大。白6は
黒には響かないので黒7とハサむ。でもこの進行になったら
今泉さん全力を出す。本気にさせないなら実戦が良(笑)
ここで会長から送られて来た感想の一部を紹介します。
≪初めての対局ですのでお互い手探りのところがあり
特に序盤は今泉さんに私の打ち方に対する途惑いと
多少の遠慮があったのではと思います。 中盤では
私が84手の左に掛継ぎを打たず86に打った ので
後で咎められ大分地合い差が少なくなったと感じました。≫
下地:確かに右下白ハネツギにカケツギ受けなら安全でした。
準備しているのに黒89サガリ対応は白を喜ばせています。
実戦黒1に白2ノゾキ!この辺りが今泉氏の鋭さ。
黒3ツギは素直。そこで白4ハサミツケまでが実戦。対し
サガらずに黒5ツギが良かった。白6には黒7とすんなり。
下は損しているが白2ノゾキもかなり損な手なので五分。
ここで会長の感想を。
ヨセ”は私としては比較的ミスが少なく上手く打てたようですが終局まで
今泉さんも淡々と打ち継いでおられたので特に地合いを計算していない私が
数目程度足りないですかと聞いたら直ぐに2~3目私の方か残っていると
言われたので改めて同氏の棋力に感心させられた次第です。
下地:的確に分析されています。でも安定していた内容で上手が力を
出しにくい碁形を継続・貫いた見事な一局だったと感じました。
◆先ほどニュース入り昨日のあるアマ・プロオープン戦に急遽参加され
プロには敗戦したが他は全て勝たれたそう。凄いですね。会長も凄い。
◎今月は大会と研究会が通常の二回あります。よろしくお願いします。