幽玄の間・D氏定先局

   教室の指導碁はこの後載せますのですみませんが暫しお待ち下さい。

   10日19時30分の幽玄の間D氏定先局。左上が一番のポイントでした。

定石でない黒▲。果たして真偽は?

至る手順

       右下は白18(23)二段バネから隅を取らず珍しい白20の

       上アテから出来ました。黒23ツギでは黒36とアテる手が

       最強だが実戦も上に切りあるので悪くはない。

       右上白24からの折衝は黒35まで相場に思えました。

       左上黒39裾ガカリから白44まで定石進行。黒45が珍しい。

       この配置では良いか悪いかどうなのかを検証開始。         

オサエ保留し先にハネが有力

        白8まで進行。次に黒イ白ロ先手を決め黒9とハネたのが

        疑問でした。単に黒9ハネが最善だったようです。

このワカレは黒打てる

         白1と隅をハネてくれば黒2、4と対応します。

         不気味なので白5は省きにくい。これで一段落ですが

         上辺黒一団を白地削減しながら強くしたことで満足し

         左下黒6と旗を立てたい感じ。良い勝負の形勢です。

         白1で実戦と同じく上辺に手筋飛ばして来るなら・・・

白は上辺策動しづらい

       白1~7の手裏剣を実戦は放ったが左上のオサエを黒が

       決めていないので黒8がある。白は上辺の黒を取っても

       左上隅が黒地で左辺白地消滅では割に合わない。

       よって前図が双方相場で黒の趣向は成功となっていました。    

コウ場面・黒仕掛け策の検証

       進行したところから。コウをどちらが得するかという場面。

       黒1コウ取りに白3とはツギにくいので右下へ白2コウ立て。

       対し受けは普通ですが左上のコウに勝てない展開になり黒が

       勝ちにくい碁形に。黒aと受けず黒3と切る勝負手がどう

       だったか検証します。一見無理に見えるけど・・・

大変化の振り変わりへ

       黒3切り、白4コウ取り、そこで黒5と右上にコウ立てします。

       白7で受けると左上黒にコウを取られ白四子取られ哀しい。

       よって勢いは白6コウ解消。黒7連打で振り変わりとなる。続いて 

       右下白8がすこぶる大きく黒×は諦めるよりないが黒9ツメで

       手を打ちます。白10には黒11で右上黒地引き締めたい。

これからが勝負

       左上黒も生きてないので白1ホウリコミで攻めてくれば

       黒2(3の一)、白3に黒4が最善対応。白5でコウには

       なるが二段コウという白が取るまで時間かかるコウです。

       コウは争わず黒6と右上の黒地膨らませて代償とする。

       左上をさらに白7なら構わず黒8。白9で左上は全部白地に

       なったが左下黒dと構え堂々と胸張ります。この収支ですが

       右下・左上両方取られダメに見えるけど争えると信じたい。

 

       ◎お疲れ様でした。今回前例少なき趣向手を打たれた勇気を

       高く評価したい。結果は成功とはならなかったが経験積んで

       実力はついてきます。またよろしくお願いします。