S氏三子局  

          終了しました。微細の作り碁が二局。本局も白が良くなったのは

         最後の段階。三局とも内容的にはかなり良く安定感あったの印象。

            「中の白地大きく囲われたのが痛かった。」とのS氏感想あり。開始。

黒じっくりの序盤

         黒10や12にこの碁にかける想い感じました。「模様張り合いの

         スケール大は黒ですよ。白焼き餅焼きなさい。」との主張。

         白13や15と六線・五線で消すのは重くならないようにとの気持ち。

                           白23まで下辺減らし根拠も得て少々白満足。黒16に触れます。

         右下黒24はS氏らしくじっくり攻めを伺う手ですが今は遅く

         感じました。白25三々がこの一手で白がポイント。     

根を張らせない攻め方

        ふわふわ白×をどう攻めるか、重い石にするかには近くより

        遠巻き黒1がお勧めです。実戦と比べ白2に黒3と打ち易い。

        軽い白4には黒5と根を張らせません。▲+黒1が加わると

        黒aやbの打ち込みがより厳しくなっています。

        実戦より勝る点:白に消し石左側両方気にさせていること。

実戦:厳しかった黒の一撃

        先手握り黒1打ち込み。白2に直ぐ黒3ケイマは渋いが

        白4策手で揺さぶる。右上譲歩し黒15まで治まったのは

        賢明だが黒3でお勧め手段は?黒17での別法も示したい。

お勧めはカド・二線スベリ前が適切

        取りあえず左上隅へアタック!黒1カドがお勧めです。

        互先対応は白2~10となりそう。そこで黒11スベリで

        完璧生き。右上隅は策手しても効果ないので白12の

        三々なら平易に応じで左辺へ黒17、19と雪崩れ込む。

        カドは分断されないか心配に見えますが・・・

カド振り変わり成功例

        白4と強硬に分断するなら黒5、7と対応します。対し

        白は左上隅を丈夫にするのが精一杯。黒13まで連結。

        は取られたが上を白地にするため右上三々には入り

        にくくなる。白14なら黒15と受けても満足ですね。

打ちこみたい

        右上白▲マガリ黒×受けが敗因。確かに黒aオサエは

        白ハサミツケ味あるが・・・緩めるくらいなら手抜きし

        左上白へ仕掛ける最後のチャンス。黒1ツケです。

        ハネは調子与えるので白2受けかその時は黒3堂々。

        右上は白×連打で地は減るが右辺黒地はビクともせず。

打ちこみ一例

        今度打って欲しいので詳細伝えます。辺を白1なら黒2が

        お洒落な眼形手。白3同点許すとあまいので仕方ない。

        続いて黒4。黒Aと連絡した顔をしましょう。

        白イ・ロ・ハが意外に薄いですね。黒シノギに心配無し。     

これも黒楽荒らし(参考に)

         隅ツケに白1ハネは黒2ヒキ。白3に黒4を利かして

         黒6ヒラキです。三子局ではこの姿得て白の攻めを

         怖がるようでは勝てません。以上参考になれば嬉しい。

地の囲いより荒らし優先が良でした

        白▲黒aは自然に見えたが今見ると地を囲う手で不満。

        ここは左辺黒1、3と打って見たい。白の対応を見て動く。

        右側は白aならさらに黒手抜き可能。白地は出来ないので

        あまり価値高いと言えない。   

機敏な地の囲い攻め

        右辺地にするなら先ず黒1を利かす。白2に黒3切り 

        一本は無駄なし。黒5と調子でノビて地にします。

        もし実戦の白6カドなら黒7と割って反撃。黒一子を

        取り込みながら中を大きく白地は・・・困難でしょう。

切リ一本の利得

       黒A切りが入っていると後にというか直ぐに黒1カドが有効。

       白2には黒3コスミが何ともクール。白イに黒ロで洒落た

       黒地に笑顔。黒A切り保留が勝ちにくくなった一因かも。

       ◎お疲れ様でした。本局は白地削減優先がポイントでした。

       三子局で模様張り合いしたとき、多くの場合私は自陣囲いを

       後回しにします。【次に白が囲いたいと思う寸前に荒らす】

       応用効きそうな碁形で実践しガックリさせて下さい。以上。