黒Aと攻めたのは良い手。白イ、黒ロ、白ハ、黒二は黒を固め下辺の
白も弱くし打ちにくいが白△スベリを急ぐための非常手段。ここで
実戦は豪の手を打たれました。柔の手と比べどうだったか検証します。
普通ですが隅の黒▲(二線受け)が最適でした。隅▲を安定しつつ
白を攻めるのが目的です。
白2ヒラキは与えるけど黒3と固め左右白を睨む。白4進出には
黒5と割って調子良いですね。黒は何も心配なく白は上下左全て
治まっていません。なお右上▲は強い石で白aノゾキは今なら黒イ。
状況によっては黒ロ受けでもびくともしない。柔で一押しの図。
実戦は豪の二線ツケ。白1~黒12となりました。白を隅に封じ外回りで
景気良いけど白13と邪魔され複雑な様相。それはポン抜かせたために
黒の根拠が失われているから。黒12はケイマツギですが白13消しが白△を
見て良い手になっています。黒12は黒△ならベストでした。
それと豪のツケには心配な点があります。実戦は自重したけど白9で
白10と分断する可能性あり。対応し黒打てますが難しい。(次図参照)
白1切りありました。以下白9までほぼ必然。ここで黒イのサガリが
成立すれば白潰れだが白ロダメ詰めで黒取られます。黒ハの切りは
白二でシチョウは白△があり不可。黒四子逃げることになるが
黒にとって難しい展開になりそう。
ここから私の案を伝えるので参考に。先ず黒1と左辺を封鎖します。
白2は省きにくい。対し大事なのは相手しないこと。黒3と下辺白に
迫ります。白8には黒ロもあるが黒9と連打したい。次に黒Aを喰らうと
白死んでしまいます。それでも白イならいったん黒ロ逃げで良し。
白ロなら上辺黒ハネと対応し白ロの薄みツケコシを狙います。
黒1に白2と打ちたいけど黒3オキが痛烈。生きても辛い手をたくさん
打つことになるでしょう。右上黒はAとB見合いで一応は平気。
◎実戦はいろいろありましたがこの図を参考に次局で活かして下さい。
お疲れ様でした。いつか下地会研究会(第二・四土曜日11時30分~17時・
有楽町囲碁センター)にぶらりと顔を出されると嬉しい。同棋力の方や
二子置く相手もいるので勉強になると思います。指導碁も可能です。