大会対局から:池本六段vs浅井六段

  ベテラン六段池本さんと三年少し前の大会で優勝し昇段された浅井六段との

  一場面を紹介します。気楽に写したけど次の画像は緊迫した場面だったかも。

強硬策か柔軟策かの岐路

研究会常連の池本さんは今のご時勢毎回参加は難しいけど少しずつ顔を出されて

きて嬉しい。浅井さんは浦安碁会に毎月参加され感謝です。三子指導碁の内容も

好勝負になってきました。お二人互先対局は初かも。良い勝負に見えて写したが

ここまでは黒の池本さんが圧している感じ。右上白がツケたところでしょう。

柔軟策①

    二枚目の画像は見ず池本さんのイメージで予想してみました。

    黒1ハネから3ノビ切りで割っていきそうな感じあります。白4逃げに

    黒5進出し白×との絡み攻めが目的。ただ白a逆襲が残っています。

柔軟策②

     柔軟策②は黒1ヒキです。白2ヒキに黒3と進出し次に黒aカタや

     黒bモタレを見る。柔らかいけど厳しいですね。

双方怖い強硬策

   私が強硬策を選ぶなら黒1ハネ出し。白に黒3ヒキで分断します。白4、6に

   黒7と切って勝負するのです。ただ五分以上は必ずヨンで決行するでしょう。

   次に白イ~ホの5通り全部への対策がないと黒が潰れる危険あります。中の

   黒が封鎖され攻め合いになっても勝つ裏付けを取らないと選べない。

   さて池本六段の選択は?実戦経過を次の画像で。

実戦は強硬&柔軟

  この画像で右上の折衝を推察すると強硬策選択だが平和となっています。

  その後、右辺から中央へ新たな戦いとなっていて手合時計を見ると

  現在黒番。黒優勢に見えるがここからが勝負ですね。ここまでの手順を

  推理してみました。間違っていたらすみません。

機敏な手抜きで主導権

    画像から推察しました。池本さんが放った中央の黒31ツケがカッコイイ!

    対し白32カカエは別々にシノギ&サバキとの決意。浅井さんの棋風は

    攻めなので打ちにくい展開だったと察します。着手に触れると黒7は

    微妙、白8~14は苦心手だがお勧め手あり。白20失着。黒21機敏。

アテずに辛抱が厚い 手入れを促すため

     右のアテは決めずに白1とカケツギたい。すかさず黒2は打たれても

     白3ツギに黒は切る勇気なく黒4、白5となる。さて黒どうするか。

     ここを放置すると白イが厳しい。黒ロ、白ハは黒にとって大変。

     白△を手をかけて取るなら白は中の補強に回れて先ず先ずでした。

右上の具合・白の対応手

    白1ツギは黒×でキカシの意図だがあまかった。手抜きし右下黒2の

    カカリが機敏。ここまでが実戦です。対し白3の穏便策が良かった。

    黒の攻勢が終わり局面がゆっくりすれば白にもチャンスが訪れそう。

    なお右上ですが黒4、6がきついけど白7切りが返し技。黒8なら

    白9ノビで踏ん張っています。

機敏な手抜きが勝因

    左上に触れます。白1と打たれたら黒2と相手するのが最善。白3、5で

    黒△取られますが黒は再び先手が握れます。黒6、8で愉しいですね。

    左上白1~5は12目の大きさあるが只のヨセです。

    ◎一場面からの推察ですが池本さんの好局だったように思えました。