待ちくたびれたでしょう。佐々木六段三子局を解説します。先月28日の
研究会指導碁。もう次の研究会は11日。急がなくては。では開始。
黒6のワリウチは白5の五を警戒したものか。白7を許すのは普通
損ですが白1を浮かせる作戦。以下穏やかな進行。
左下白19まで定石形ですが次の黒の手が良い手でした。
白Aトビに黒1二間受けがお勧めです。白2と大股で囲って
来たら黒3に入りましょう。ここが△の泣き所。白は地に
あまい感じです。黒2は黒Bを活かす黒Cもあります。
佐々木さんが打たれたのは黒1カケ。好手でした。
もし白イ、黒ロ、白×と分断して来るならば・・・
おそらくこの図になります。黒7が強手で白無理。
白1、3は仕方ない。黒4と厚い形得て好調。白5に
右下隅へ黒6(▲)ツメもこの一手。佐々木さん強い。
白7ツケに黒8はぬるいなと思ったけど白11に先手取り
黒12三々うちこみがタイムリー!黒イと黒ロが見合いで
白の打つ手が難。白×の弱点は『後の三々』なんです。
白1策手から白3と打ち黒4に白5以下白11まで三々捕獲
したがそのための白損失は相当。黒成功です。
左上白15、17は右上取りきるべきでした。続いて実戦は
黒イ。この手は方向違い。理由は左辺白△スベリがあるから。
左上黒18手目から右上にかけて良き打ち方を伝えます。
黒1ツギで先手取ります。白2スベリは苦にならない。
そこで黒3サガリです。隅の黒を生きるというより白を
攻めるのが目的です。白4、6と補強したら黒7、9と
黒眼形確かにしつつ白根拠を削ぐ。局面を俯瞰を。
右辺●黒鉄壁、黒A・Bが力溜めていて強い。遠くは左下
黒▲が戦いを待ち望んでいます。戦い起こす大チャンス。
この機を捉えたら主導権は黒のものでした。
お疲れ様でした。序盤ほぼ完璧な打ち回しだったので惜しい。
11日は中盤も良き内容での会心局を期待しています。