次は池本六段との三子局。対局では不調とのことですが最近の
指導碁は石が張っていて内容が良い。本局もそうでした。
右上白5カタに黒6が令和的手法。強気の白7、9に
黒10と頑張る。白11ハサミに黒12下トビが最強手。
白a捨てバネから白15は妥協ですが黒16、18とカんで
互角か。右上隅の三々消え味良き黒地になっています。
左上側に戦いは移り白29ノビに黒30トビが好手でした。
白31と妥協させれば黒32と戻し黒の言い分通っています。
白33トビマガリに対し・・・
黒1ケイマ進出が最上手だと思います。白2に黒3と
受けて黒×分断を伺う。黒A迫り好点も楽しみですね。
黒1切りは思い切った手。白2、4で取られ左辺白を
固めて損ですが隅の黒はイが利くことで白×を防いで
いて強くなっています。続いて黒Aオシなら立派な
作戦だったでしょう。実戦黒11は残念な一歩後退。
上は守らず黒1オシが要点です。気にされた白2打ち込みには
黒3が最強挨拶。白4なら『勝手に生きなさい。」と黒5ノビが
コウも許さないきつい応手。右上黒▲厚いので活路探しは大変。
仮に後手で生きられても黒イ分断に回れば断然黒良し。白ロと助け
黒ハに出られたら白さんの顔はきっと歪みます。
この碁は上辺白へ有効手段の有無が勝負所となりました。何かあるなと
思っていたが局後検討すると黒1が好手だったと結論。検証します。
初手ワリコミに白aアテは黒1で簡単。白2よりないが
黒3ハネ出しが手筋。見事に決まりどこかの白数子取れます。
白2抜きなら黒3、5で辺の白×数子獲得。左は減っても
右上黒利益は白連絡と比べ約25目で満足出来ます。
白1と切ったら調子で黒2ツギ。×断点が見合いとなり
白3は止むを得なく黒4分断で中の白数子獲得。白5、7は
前の捨て石役立ち黒12まで対応。25目超えの中地大きい。
◎この手段決行されたら黒勝利だったので惜しかった。
お疲れ様でした。2月の研究会もよろしくお願いします。