Y氏会心局

 3日10時開始の強豪Y氏定先局。本局は見事な内容での勝利局となりました。

  白にやり過ぎがあったのですが黒に緩んだ手が一つもなかった。先ず画像を。

立ち上がりから戦闘開始

  白10は三間の(高・低)ヒラキが定石。挑発に乗って黒11打ち込みは気迫あり。

  白12詰めに黒13は頑張った手。黒11を一間トビだと白13が目に見えています。

   白14は今一つでしたか。他にもあると思うが黒11一子を働きなくとの意図。

  ただ黒15、17とされ右上二間が薄くなる進行。黒19、23は思い切った攻め。

  白24はここから調子求め進出計る手段。やれると見ていました。

痛烈だった切り

黒の分岐点

       切った三子動いて頑張るか。外を切り捨てて戦いを目指すか。

バリバリバリの最強

          白1(4の右)ツケは打ち過ぎかも.。白3トビなら

         無難で普通だが悠々 黒14と進出されるのが悔しく映り

         決行です。対し封鎖されるが黒2、4と取るのは気合。

         以下黒13まで完璧に生きるのも次の黒15、17分断の為。

          白21までこの戦いは良い勝負だと思っていました。

         ◆黒は三子動くのもあります。普通はそれを選びそう。

黒切りポンは白も先ず先ず

        素直だと黒1、3ポン抜き。ただ白4オサエで白一団は

        白イ、黒ロ、白ハ具合(×含む)もあって眼形厚い。

        配置的には黒厚いとは言えない。黒1で有力案あり。

ノビでキカす策・有力でした

        Y氏なら検討されていたと思うが黒1ノビありました。

         次に×切りが相当厳しいので白2くらい。そこで急所の

         黒3マゲを利かす。白4に次が難しい黒5やんわりが

         面白そう。右の白一団のシノギどうするか。白6は位が

        低く嫌な感じ。黒7と隅にブッツケ絡みます。

          ◆黒四子捨てて隅に振り変わる変化もある。黒打てそう。

一本道。ここが白の分岐点

        決断の黒1切り。すると白2~黒9まで必然。次に

         ノータイムだと白aでした。黒×と切れないので・・・

良きワカレ

        碁には明るさという判断力の分野があります。いくら

        たくさん変化をヨメてもどちらが良いか、互角かを冷静に

        見究める力はとても大事。私は五分だと少し損に見える

        傾向あり。欲張りなんですね。

        白1が妥当でした。黒2、4で一段落。黒厚いけど

        白5に回り打てたと思います。右の白aが楽しみ。

        ※冷静に図にするとわかる。×断点を守れ不満なかった。 

欲張りの発想・果たして

        白1、3頑張りも魅力に見えたのが実戦。ただ如何にも

        俗で強引ではあります。対し黒イかロか。

白の期待図

        黒1切りを期待していました。その場合は白2、4と

        上一帯を豊かにする予定。痛烈な黒5切り?いえいえ

        どうぞ白二子はと白6で捨てる。この図は黒不満か。

ゆっくりが白の正道

         当然の黒1ノビでした。そこで私は重大な判断ミスを

            してしまう。何故白2を採用しなかったのか・・・          
         黒3、白4の後、黒a切りもかったるい感じなので

         黒bが予想されますがゆっくりとした中盤戦を迎えて

         いたと思います。Y氏対局は息つかぬ競り合いが

            醍醐味で面白いのですがここはゆっくりが良かった。

痛烈切りで白苦しい。黒ペースに

         実戦は白2。黒数子攻める目的ですが力入り過ぎです。

        黒5切りが痛烈ただこの時あまりそれを感じてなかった。

        白6、8で黒も大変だろうと。しかし黒9切り!白10アテに

        返す刀で黒11オシと強手。次に一子抜くと左連打され苦しく

        なるので白12ハネは仕方ないが黒13バサリ。痛烈手第二弾!

        この時点でやり過ぎたと気づきました。鈍いですね。それに

        してもY氏の中盤からの迫力・熱量は凄い。何度切られたか。

        ◆ここから終止黒が主導権を握り結果圧し切られ黒中押し勝ち。

        ◎会心局でした。またいつの日か対面指導碁を打ちたいです。