浅井氏・本手への考え方

                         浅井氏三子局。戦い開始後の捨て石策は昔とは違うと感心

        その石活用のキカシからの転換時機を伝えたい。

黒ノビ切り・白切りが新型の発端

        ▲配置は三面への配慮。白小目に黒2は最近使用されて

        いますがハサミを嫌う意図か。白シマリしせずなら黒6

          と安心のカカリ。白7、9に黒10。早く気合感じました。

        白11切りは必然。さて黒イかロか。黒イは少しあまい。

堅ツギは囲い合い・黒十分

        堅ツギ黒1なら無難でした。白2、4と競り合います。

        黒5、7と自然対応し白8まで。拡大され不満に見えるが

        黒9ツケが大。以下黒15まで囲い合いですが黒打てます。  

ガリなら強く戦えた

        戦うなら黒1サガリが良い。白2オサエに黒3、5が

        眼形厚き形。以下黒15まで予想想定。左辺星が好位置。

白ハザマ咎めたかった

        実戦黒11までの進行は白に技あり取られています。

        黒9は黒a、黒11は白10を許さず黒bと出たかった。

ここは分断

         白×はやり過ぎでした。黒1と出られたらどうしたか。

        白2なら黒3サシコミでイとロが見合い。白ロを選んで

        いたが中の黒数子取っても白は左辺二子取られ損でした。

捨て石策から次の一手は?

        数手進行し白1、黒2、白3のとき黒4、6は驚き。

        黒4は黒7と逃げると思っていたので。ただ白6と比べ

        左下連絡は20目超えます。浅井さんは捨てないタイプと

        信じていたので意外でしたが良策だったかも。

        黒8、10はユニークなキカシ。白13で白14と押したかったが

           ある手が見えて(次図)断念。白13は本手だがぬるかったか。

気になったノゾキから動き出し

        白1オシには瞬間黒2とノゾキされるのが気になりました。

        白3とツグが黒4と動き出して来る。白5に黒6切りで

        どうなるか。数子取れても右側一帯に黒勢力が誕生する

        かもしれない。それでもここは強気で白1だったです。

打ち込みがこの一手・新たな戦いへ

        一番伝えたいところを示し終了します。△本手に対し

        実戦は黒×オシでしたがあまい。一般に『本手打たれたら

        良いキカシは無い。』と考えて下さい。なので視線は上へ。

        黒1打ち込みと転身したかった。白2だが黒3カタで戦う。

        ×は白に打たれても左側黒案外厚いので手入れ不要。

        ◆実利は黒多く後半戦が期待出来たと思います。

        ◎お疲れ様でした。捨て石発想という新たな一面が加わり

            これからの三子局が楽しみです。