T氏初の三子局

  T氏もS氏・H氏と共に毎月受けて頂き感謝です。四子はきつ過ぎるので要望し

  本局から三子ですが初とは思えぬ内容でした。では画像から 

渾身の勝負手!

  左下での黒損失が大でもう黒勝てない形勢です。ただ白は上辺大きく囲い過ぎ。

  黒1は当然の勝負手。いろいろ味多いので勝負との嗅覚、流石です。

  三子置かせる上手としては引けない。持ち込みにするべく対応し・・・

生き!白土壇場で痛恨の手順ミス

  このとき二面のS氏との碁は地合い少し足りない場面でその打開策を模索しつつ

  黒の勝負手への対応。ようやく仕留めたと安堵したときに・・・やらかします。

  先手で白△と黒の眼を奪ったつもりで黒二個アテたら黒▲。即生き!仰天。

  全部白地のはずが蹂躙され生きられたので投了が浮かびました。しかし冷静に

  地合い数えると細かそう。それで気を取り直しヨセに切り替えました。

    数手後に黒のポカがあり結果は白勝利。初の三子だったので安堵。では序盤を。

シチョウ黒良し条件の黒14マガリ

        黒4(a)ツケに白5ハネ出しから白13は昭和で流行り

        三子でも多い。ここで黒14マガリを選ぶ方は定石通。

        以下白37まで基本定石と似ているが黒の姿重く白が少し

        ポイント得ています。定石は白27でカケツギだが確か

        ハネも有力と・・・ぼやけた記憶で採用。    

昭和の基本戦闘定石

        棋書に載っているのは白1です。以下黒14カタがモタレ

        進出。▲両隅にあるので定石ですが黒が良く見えます。

        白1が実戦はaにあるのが違い。それでも・・・

 同じくカタが良。ただしゴリゴリには

         飛び過ぎに見えるが黒1カタで良かった。ただ白が強引に

         分断する手段あります。検証しましょう。   

捨てて十分打てる

       白2、4は露骨な分断です。黒5止めに白6とワリコミそう。

       シチョウ白良しなので黒7ツギに白8サガリと進む。ここで

       黒9ハネで切り上げ黒11くらいで如何でしょう×切り味も

       あるし黒イもロ連絡を見て利いています。白地小さい。

      冷静に治まる実戦・白26に豪か柔かの岐路

                             黒7は8もあったが黒15まで早治まり策はなかなかでした。

          白16両ガカリに黒17ツケは戦うのかと感じたが黒21、23は

          柔軟で賢明。黒17をそのまま取り込もうと白24、26。対し

全体俯瞰の簡明図

        白の手に乗り中をオス必要あったか。無視し黒1がお勧め。

        白2マゲには黒3削減が絶好点。一般に早治まりした場合は

        その石から中へは進まない方が効率的と考えます。

実戦:力んだ左下隅の守り

        数手進行した場面。黒1~13まで歩みは的確に見えるが

        黒9が火種を呼ぶ。下辺黒の眼形具合が気になるならば

        

配慮した守り

           黒1が本手。守りに力入れるならここです。白2、4と

        揺さぶってきても黒5で完璧生き。本当は黑×辺り利用し

        もう一眼の余地あるが黒1だと安心して後半打てます。

          

眼形気にしたカケツギは辛いコウ

 左下隅の死活で伝えきれなかった点を最後に。ここは大事なので図で示します。

 黒カケツギを選ばれたが白アテにツグとスペース無いのでコウに受けたのは正しい。

 しかしここがコウでは辛い。遠慮したのが良くなかった。

堅ツギならセキ生き

 堅ツギが正解で生きていました。白2、4が正しい攻めですが黒5凹みが好手。

 白6から8の攻めは中手狙いだが黒9と広げるのが良く白12までこの形はセキ。

 ◎お疲れ様でした。三子は四子とは違う面多いけどこれから頑張って下さい。