定例の毎月第一の幽玄の間S氏三子局。本局は会心局とまではいかないが
手厚さと豪の手段、そして後半白が追いつきそうな場面でのシノギの見極めと
S氏の持ち味発揮された好局だったと思います。先ず白投了場面から。
次に右辺白二子助けても5目ほど足りません。
右下黒4は古風だがS氏の好み。重くならなければ可。
白9、15白の工夫でしたが眼形厚き黒18と冷静です。
左下黒20に白21、23は定石で希望は・・・
黒1オサエから黒5までが希望でした。そこで取りあえず
白6とハネます。△強くなったので黒は受けるか、外へ
向かうか。完璧生きを目指すか。少々悩むでしょう。
黒1反発。対し白2も反発だが受けるくらいでした。
黒3オサエで力関係は黒となっています。白4は気合。
黒5は中を打つのもあったが厳しいですね。さて白6に
黒イのあっさりか、黒ロの追及か。どちらでしょう。
あっさり黒1ハネが良かった。以下想定ですが白一団が
浮いています。白イ、黒ロの利きある箇所がその理由。
S氏はいきなり気合的勝負はあまり好みません。じっくり
守りと受けで充電し中盤から頑張る棋風。黒20や26、28に
それが表れています。(黒28で黒aツケだと過激な戦いに)
×分断は後で決行されますが右辺黒bも気になる所です。
黒1、白2交換は用心深い。私だと外強くするので打たない。
続く黒3、白4は先手でも悪手。黒4は佳き黒Aを残すべき。
黒7、9分断右辺黒の補強も兼ねた手。白10は白イと打つべきで
黒ロと応じたら白10が手順。その隙を突いて・・・S氏力出す。
黒1と出る手は考えてなかったので意表突かれました。
きつい形での分断は避けて白10までかわしました。すると
黒11~17?です。何だろう当初目的が不明でしたが・・・
最終場面で効いてくる。右側黒一団を手厚くが目的でした。
白1~5まで白繋がり安心、黒もすこぶる厚くなりました。
そこまで決めてから黒6、8の三子取り。巧みだったと思い
ます。白も中の三子取れますが価値が小さくなっていますね。
戦い終えて上辺は白地、左上は黒地、双方どのくらいつくかが
勝負となりました。
白2連絡は何の気なしに打ったけど安易。省ける可能性
ありました。白4も然り。黒5と守られ大差でないが
黒は勝利のゴール見えてきました。実は序盤からの感触で
少し白勝つだろうと正確な形勢判断をしてなかったです。
続いて黒▲を攻めたけど眼形厚く効果は薄い。遡って・・・
二つ前の実戦図。次の白(6の五)にマゲた手は悠長。
白1オキで勝負すべきでした。黒2と遮断するのが最強
だが白3スベリで取るのは難しい。ただしこれは勝負手で
黒Aと三子助けられ白×一団が危険になる可能性大。でも
黒は汗かかないと勝利は得られないはず。一応白の後悔でした。
◎お疲れ様でした。見事な安定感あった勝利局。体調万全に
なった来月は連勝目指し頑張って下さい。