17日の下じょ会指導碁から先ず新崎氏五子局をお見せします。本局の序盤も
定番の厚い定石や積極的打ち込みなど順調な流れでした。ただその後の変化は
経験多くないと簡単ではない。黒の補強仕方に疑問手二つ。どちらも根拠を
大事にした手で見た目は普通。そこが難しいところ。先ず画像を。
右下は二間高バサミ定石で黒8まで打てば厚く完璧。
左上黒16~黒40までの折衝に指摘する手あります。
ここから紹介するいくつかの図は指導碁を五子・四子で
受ける方には特に必見・有益だと思います。左辺黒14と
ツメたとき上辺白15など手を抜かれたら黒16と打ち込み
されたことあるでしょう。ここで成功するかしないかは
大きい。白17受けに新崎さんの次の手段早かった。
黒1ハネ出しから黒3這いは正解。白4、6は一番堂々の
対応。ここから的確に打てるかがとても大事。
次の候補手は黒イのマガリか黒ロのオサエ。先ず黒イから。
局後伺うと黒1マガリ選ぶと白2ノゾキが煩わしく感じた
そうです。確かに私が打ちそうな手。黒3ツギは(別法後に)
普通ですが白4、6とシボられます。
◆ただシボられて黒悪いかどうか検証必要。続いて・・・
団子形は誰しも嫌なもの。ただ平気・苦にならないことも多い。
白4のとき黒5ノビ切りに注目。素晴らしい姿ですね。隅の黒は
白6と封鎖されても黒7で良き地所得られます。左辺から中にかけ
黒圧倒的厚み。比べ白は繋がっただけで得たものは少ない。
◆なお白6で白7スベリなら黒aと分断し打てます。
これから紹介する図はお勧めですが五子だと十人に一人しか
打てないかも。隅を取られたら大き過ぎという呪縛取り払うのです。
白aノゾキにシボリ避け黒1が推奨手。白2、4と出切られますが
黒5と止める。白6に黒7カケツギでとりあえず一段落です。
上辺白b孤立。▲は取られたけど大きな黒イ打たれると白地意外に
小さい。左辺白×は立ち枯れで動く気力もなくなっています。
黒1~7までさらりと打たれたら三子に近い棋力。眼に焼き付けを。
実戦黒1オサエも簡明。白2~16と進んだとき黒×が残念手。
『根拠の要点三々』を相手に打たれたのだから視線は右でした。
黒1ツメが正しい方向。白2~4には黒5と外へ石を運びます。
白6ハネは黒7で痛くないし先手。白は強い石から地を増やし
効率悪いですね。黒9と天元握手し断然優勢です。
◆蛇足ですが白イは黒ロと受けてただのヨセ。
この碁は他が相当うまく打たれていたので本当に惜しい。
大事だった左上要点をしっかり伝えます。実戦黒×オサエが
敗因。根拠確保ですが二眼完璧生きでないので狙われる。
正解は黒1ケイマ外進出です。上と左辺白への攻めにも
役立つ。逆に同点を白に打たれたがその差は大きかった。
右辺は少しあまかったけど奇麗な黒20囲いでなかなか。
白21は図々しく黒21反発は良き気合。数手折衝したあと白35に
前図黒ケイマを打つ最後のチャンスでした。白37要点に下辺白へ
迫る黒38は部分的に100点だが白39で左上黒一団大ピンチです。
最後に白39と打たれた時の最善シノギ対応を示し終了します。
左上の黒地は大きな一眼。もう一眼確保するには技術必要。
黒1コスミツケが最善です。白2を誘い黒3グズミを利かす。
白4やむを得なく黒5で完璧生きとなります。白2で5だと
眼は作れないが突き出して易々と外へ脱出出来ます。
続く想定は白6、8修繕ですが黒×今は軽く見て右辺を黒9で
破りましょう。白イのハネは黒ロハネ返し。▲役立ちます。
◎いつも参加頂き本当に感謝。来月15日もよろしくお願いします。