N氏序盤・反発法検証室

 連続してのN氏定先局。前局白が不味い序盤だったので引き締めて臨みました。

 本局は反発のタイミングや方法・考え方など伝えたいと思います。先ず画像を。

白コスミ黒の反発検証

一手前。下辺黒ボウシ素晴らしき一着

棋譜

        下一帯:左下黒21や下辺47はN氏の棋風では珍しい辛抱。

        他の手のいくつかにはスタイル(反発心)が表れています。    

        上一帯:右上黒37は反発手。黒51も。生きた碁の流れです。

お勧め反発例

        左上白コスミへ受けると二線ペチャンコになり憂鬱かも。

        ここは▲捨て石策の反発を採りたい。シンプルですが

        黒1、3カミが反発。白4は無視。黒5と上の白△を

        標的と定めます。黒7トビのとき白は左辺~左上が不気味。

        黒×を防ぎ白8守りなら黒9と構えゆっくり攻めを睨む。

        ゆっくりが良い理由は下辺黒Aを働かせたいから。なお

        黒9が加わると右辺へ黒二線オキも次の狙いとなります。

隅後手生きでは黒不利

        黒1生きを見て安堵しました。白2ブツカリが良過ぎます。

        黒3、白4となりもう黒は勝てそうもない姿。

        Nさん感想で三々が悪かったとありました。確かにそうですが

        白2を許してはいけないので生きる予定の変更・気が変わること

        反発が可能だったと思います。次に示します。

   黒aで『予定変更カミ』が有力

        実戦白6のとき黒aが常識・定石ですが黒7、9

        打ちたかった。白10が好手で隅は二眼出来ないけども

捨て石締め付けでハッスル!

       黒11と手数を伸ばす。白16まで眼を奪ったときに黒17切り。

       隅の追い落とし避け白20まで対応されたら黒21と封鎖します。

       白24まで一手負けですが攻め取り。「さぁこれからだ。」と

       黒25の攻めに賭けましょう。×利きはコウ立てにも役立ちます。

       また黒25では余裕ある所見せるのも一策。それは・・・

余裕手で相手に圧かけチャンスを待つ

        下辺黒ボウシは良い手と伝えましたが黒1を含むから。

        左上捨てたあと上の白攻めず下辺打たれたら白は形勢が

        良くないのかなと訝しがるかも。白2補強にじっくり

        黒3と囲われたらこれは後半勝負だなと感じます。

白ブツカリにノビ反発(参考に)

        ここはN氏に強く伝えたい。白ブツカリに助けて反発が

        実戦だがうまくいくはずない。『捨てて反発』

        その精神をさらに植え付けて下さい。一例を伝えると

        黒1ノビです。もし白2、4と対応したら黒5切りで

        賑やかになる。黒9は分岐点で黒A(△攻め目的)、

        黒B(二子捨て右助ける)黒C(考えは秘密・白へ委ねる)

        黒D(頑固・黒イや黒ロを見る)白2、4は都合良過ぎかな。

        一般に助けて反発よりも捨て石反発が策として高級です。

黒1!中々の反発で評価します

黒4も反発として評価

ノゾキにはどうあろうとオシたい

      実戦黒1白2ツケで痺れています。黒×とは受けにくいですね。
(前図オシだと黒×受けで腹立たない)

       ◎本局はNさんが開眼する要素豊富に含まれていると信じます

        お疲れ様でした。次局も楽しみ。よろしくお願いします。