3日9時10分設定に強豪Y氏からの申し込み。今年から一般アマ大会にも
挑戦予定と伺いました。さらなる大海へ向けて力発揮してもらいたいと思います。
本局は引き分けとしました。その場面からお見せします。
ここでY氏持ち時間残り一秒。ここが一段落となり形勢は良い勝負に思えて
引き分け申請しました。この後打ち継いだらどうなるか。予想展開は・・・
白1、3と中の白を逃げながら上の白一団をシノギます。黒4、白5は断点防止。
繋がった黒大石も眼形はっきりしないので黒6補強くらい。この手は左上隅白への
アテるヨセ(白は2の一トビ受け)も含む。続いて白は中の黒からのコウ手段を
白7と防げば安全。黒8から白11までは黒権利。右下黒12抜きは味良い手。白13も
良き補強。この図なら地合いは白が少し良さそう。黒がコウを仕掛けるのは・・・
黒6(7)の左に放り込むのは勝負手。ただこのコウは負けると右上黒一団が
死んでしまうので黒の負担が重い。他へコウ立ては不可なので上辺黒8か。
受けるとコウに負けそうなので白9とコウを解消します。黒10切りに白11。
黒12と切ると白13で再度コウ争い。このコウも黒負けると右上一団が死んで
しまうので黒が負けられないが左下黒へ白から有力なコウ立てがあります。
◆時間経つとわからないがこの時点でコウを仕掛けるのは黒無理なようです。
左辺白△打ち込みから中盤へ突入しました。右下カケられた白一子も気になる
けど一手で全部黒地にするのは大変なので良い勝負の形勢だと思います。
白△は左下黒を攻めたい気持ちと上の黒カケを出切りで分断する狙いを持つ。
ここで黒がどこに打つか楽しみでした。実戦Y氏が向かったのは根拠手。
浮かばない感心した手がいくつもありました。黒1も
「むむっ。」と考えさせられた一手。白△に対し黒aなら
普通で何も悪くないが白は一子サバキのみ考えれば良い。
黒1は黒イ、白ロから黒×手段を匂わせています。
白1ツギは素直だが黒2と打たれます。黒から下辺ツメ
を拒否するなら白5だが手厚い黒4から黒6と上の白を
攻めて来る。白7に黒8と進みこの後どう打つか。
暫く黒に主導権を握られそう。ツギは打ちにくかった。
白2オシに黒3、5は白を割って堂々の対応です。
調子で白4補強に回りました。さて黒は×を利用し代償を
求めたいがどう打つか。結構難しい。先ず右の×切りから。
黒1切りには白2~6とずらずら這う予定でした。『車の
後押し』や黒を厚くすること気にしません。先手取って
左上出切りを敢行します。白良しまでは言えないけども
下辺黒厚みが働くまで時間がかかるでしょう。
最強主義のY氏なので隅黒3(2の左)かと予想。白4から
黒15までほぼ必然。白16で17ノビは黒16で隅を取られる。
白16を採用し黒17に白18と打てば左下黒が弱く見えます。
これは黒嫌ですね。実戦は策手で隅を取りに来られました。
黒1!白2カケツギ打たせて黒3、5と切る発想凄い。
『切った方を取れ』の格言なら白7だが無理と見て我慢。
白8まで互角のワカレだと思います。取られた白△は×
切りや白aツケで利用可能。白イ、黒ロ、白ハのヨセも
残っているので隅の黒地はさほど大きくない。
◆左上黒11。厚いですね。力溜めて次の戦いに備えています。
白12と右下に回り細かくなりそうな雰囲気。
切ったほう取れに従うと白1だが黒2、4がタイムㇼー。
ウッテ返し防ぐ白5に黒6が軽快。白7が必要で後手。
黒8と中に回られお荷物抱える旅となる。白1は不可。
白1とサガる手あるが黒2に白3と頑張るのは黒4と
追及されます。シノギあるけど右上白へ影響必至。また
黒2に石が来たことで下辺の黒一子味も出て来ます。
なので実戦は穏やかに右上と連絡しました。
白が左辺から中へ進出した所。中央を何か割って来るかと
予想していたら下辺黒1ブツカリ!!この局面でここに眼が
向かう方は並みではない。白2で白6立ちが浮かんだが却下。
一応先手で厚く処理し狙いの白8切り。楽しみは出たかと。
しかし黒二子捨てず堂々と黒11、13。無理じゃないと感じて
いたが・・・Y氏考慮。私が黒なら黒13だなと思っていたら
やはり黒13ケイマ。最善手だと思います。対し中はいったん
止めて下辺二子取りなら穏やかだが許さんと白16一撃。
実戦は上の黒厚みが働き捕獲は敵わなかったです。
白1立ちが部分的に最強。ただ▲捨て石で利用してきます。
一例として黒2、4出切り。白5で手にならないが黒6アテが
嬉しい。白7に継続手黒8で止まります。手入れ必要となり
中央黒Aと打たれたら白敗勢。中に配慮したのが実戦です。
◎お疲れ様でした。今年もよろしくお願いします。