明けましておめでとうございます。今年も下地会・ホームぺージ・ブログを
宜しくお願いします。皆様にとって素晴らしい一年になりまように。
大晦日に受けて頂いたS氏は今年の元旦も受けて頂きました。定先局。
黒7や9と個性的。S氏は模様主義ではなくいずれ戦いが
起きる時に役立つとの信念。黒13なので白14と打ってみたく
なりました。予想した黒の対応は・・・
白△に黒1一間なら堅い。白2に黒3で隅を頑張ります。
遮っても黒イ~黒二と隅を取られ今一つに見えるので
白4、6なら穏当なワカレになります。黒7は好点。
黒3(a)、5は誤算あったようで右下は一子抜いた白が
得なワカレに。ただ前回二子局も一見損に見えてさほどでも
もなかったので油断禁物と気を引き締めました。
◆白22まで白はじっくり黒は厚くという展開です。
黒Aと手を渡され悩みました。緩まず黒の弱点を突こうと
白1まで踏み込みましたが少々行き過ぎ。今思うと白△
あたりに消しが妥当でゆっくりしていたと思います。
もし白1に黒×と受けるようなら『先』の資格なさそう。
中央で切り結び双方分断されました。白13、27の姿に
惚れましたが左下隅白は黒14、18を喰らいかなり痛んで
います。将来黒イの寄りつきや黒ロの勝負手が黒権利と
して残る。下の黒は治まっていないが中の白も完璧に
生きてはいない。
総合すると黒がポイントを得たと判断します。
中央白ケイマの時に下の黒一団を早く治まるのが賢明でした。
黒1が最善。白2には黒3受けが最適。白イ、黒ロ、白ハに
黒二まで『一着で完璧生き』は価値ありました。黒から△は
次の楽しみとします。白から△付近に守りなら黒は嬉しい。
中央黒1分断は勢いだが保留だったか。それは白10とaを
抜かれると下の黒▲一団に黒11と手が戻るから。数手進み
右上黒11が敗着かも。左上を一気に白勢力圏にされ敗勢。
黒11で冒頭画像4図を選べばこれからの碁でした。
正直難解で手になるかは不明。実戦は残念な結果だったが
一番難しいのは黒1ツケだと思います。黒イやロを保留して
黒aやbを見る。予想される白応手を二つ示します。
調子与えない白2ノビが第一候補。黒3をキカシ黒5と
オサエます。白先結果如何の死活問題。短時間では
ヨミ切れないが手になりそうな匂いします。
白2、4と対応すると黒5オサエが先手。白6抜きで
白一団との攻め合いの線は消えるが黒7オサエがある。
これはしぶとそうな手。白8なら黒9~13。ここから
無条件で黒を取る手があるか。手に負えなく見えます。
実戦は勝負手放ちました。諦めて地合い勝負はどうだったか
検証します。左下黒1、3が最強最善手。事件(コウ)を
起こすと上辺に黒コウ立て多いので白4~10の我慢が賢明。
以下黒21まで最善です。ただし地合いは10目程白良さそう。
◆よってS氏が勝負手決行した判断は正しかった。
黒1、3に白4は最強だが黒5カケツギされる。白6
アテに黒7と弾いて白a抜き。コウ争いになります。
上辺に黒からコウ立て多くこのコウに負けると白全滅
なので怖い。黒はチャンス。白は避けたい図。
◎お疲れ様でした。今年も多くの熱戦を期待しています。