5日(水)午前の幽玄の間Y氏定先局。Y氏棋風に新たに
加わった柔の面。中盤ポン抜いた厚みをどう活用するかの
構想にも注目して下さい。
白12、14は次に黒aを予想し白bと攻防点を占める意図。
それは嫌だと工夫してきました。
黒15マガリ。あまり例は見ませんが相当な着想。もし左辺
白aを占めたら黒bとハネて白イ、黒ロと下辺豊かにが意図。
その図も左上黒三子の攻めに回れるのであったが・・・実戦は
マガリに白1ハネは自然に見えてあまい。黒2、4で
先手取られ攻防点黒6を占められてしまいます。
白1ケイマが形です。黒2、4、6切りは流石。白の
対応で方針を決めようとの目的。白7・9両方のサガリ
先手は嬉しく白11を占めて悪くないなと感じていました。
切った黒一子の動きに応じ進めようと思っていたら・・・
一番白が期待する図。 後から根拠の黒1は白2と
応じます。左上白▲働き黒を攻める気分。黒3ノビは
白4でさらに黒弱石誕生。これでは黒趣向倒れです。
切った黒一子をまだ動かず白の受け方で今後の方針を
考え、決めていこうという発想。対し白は悩む。
①ハネるならどちらが良いか。シチョウ関係は?
②ノビも二通りある。手厚いのか、ぬるいのか・・・
◆ヨミ切れる場面ではないが考慮時間取りました。
四通り候補から白2ハネを選択。黒3~白6までほぼ必然。
黒7でaサガリは白7ツギで無理とヨミました。続いて
白aと一子抜ける進行に。コウになる可能性も含んでいます。
実戦進行。驚き感心した一手は黒2単カカエ。以前の
Y氏なら必ず黒Aアテ最強を選んだはず。白×とツガせて
黒2カカエが黒の理想だから。白3にも黒4抜きで回答。
『ここは力まなく柔らかに』を身に着けた印象です。
もし最強黒1アテを選んだら白2オキ一本打ち白4と
コウを仕掛ける予定でした。序盤は『初コウにコウ無し』
ですが左下隅に白6コウ立てあります。黒イと解消し
白ロの振り変わりになりそう。その結果判断は?嫌だと
黒ロ受け、白イのコウ取りに黒△といったん謝るか、
それは辛いと黒×にコウ立てするのか・・・
Y氏が黒1アテ最強を選ばず簡明シチョウカカエを選んだ
理由だと思います。白の策戦ヨマれていますね。
右下白カケツギのとき左上黒1。私は右辺黒aを予想し
白bの予定でしたがツケコシは厳しい発想です。黒7の
ケイマまで型。黒ポン抜きを活かす作戦。
白8カケは分断された白が厚くなればとの目的。対し
黒9、11!前の指導碁でもこのような打ち方をされたが
Y氏流です。一線連絡では辛いと普通は考えるが・・・
黒9で私の予想した図を示します。
黒1~7までが予想した打ち方。二線這うが生きています。
白8、10が止むを得ないので黒先手。右上隅気になるので
黒11を選ぶでしょう。ただ白一子は動かず白12と打つ感じ。
左のポン抜き黒一団の力関係が変化。弱石ではないが白×の
くすぐりが白は楽しみ。この図と実戦を比べると右上隅と
連絡している安心感が違う。碁は難しい。
見所というかあまりにもいろいろあり過ぎた内容でしたが結果は黒勝利。
決めたのは右辺黒▲ハネ。黒一団の生きが確定となっています。図では
変化を示しませんので探求心あるは白が眼を取りに行くとどうなるかを
ヨンでみて下さい。Y氏土壇場力本当に強い。
◎お疲れ様でした。先で圧されているので押し返したいと思います。