下じょ会 S氏三子局

   S氏は大模様作戦が得意でダイナミックの印象あり。初めての指導碁で

   強く体感。本局は白が先に仕掛け競り合いに導きました。先ず画像を。

黒番:次に烈手が飛び出します(続きは後半に)

文句無しの立ち上がり

       では序盤から。白5三々に黒6、8は互先的。白9なら

       黒10、12と対応し白13には黒aを省き先手取るのが目的。

          白は二目の頭ハネたくなる。実戦で・・・

実戦:白仕掛けにどう打つ?

         白1~黒6のとき白7ワリコミが実戦。黒イとロどちらを

         選びますか。なお黒6は別法ありましたがそれは後ほど。

下へ石向かい感じ悪い姿

        検討で伺った図。S氏嫌と即答。ポン抜いても欠け目で

        外勢は白。▲と左辺星への間の白8打ちこみも気になる。

        外から黒2とアテるよりなさそう。どうなるか。    

有力。隅一本ハネからの二間受け

        黒1とハネて白2に黒3が有力でした。捨てバネ効果で

        左辺厚い。黒13まで模様は消えたけど実利多く打てる。      

アテてカケツギが正解

        中を白に切られた時に黒1のアテカケツギが良かった。

        次に黒Aカケを含みます。白5、黒6に白7など策動

        されるかもしれないが黒の勢力圏。迎え撃ちたい。

本筋ツギで白へ圧力かけたい。

       実戦は外し気味の受けで進んだがここで黒×二子取りはぬるい。

       黒1と白二子のダメ詰めるツギを選びたかった。黒の方に多少

       隙が残るけど外の白に黒イやロの狙い筋が楽しみ。黒a堂々の

       カカリも可能になります。

実戦:難しい形勢

        冒頭画像場面です。打たれたのは黒1ツケ。白2に黒3で

        双方裂かれ形になり五分と言いたいが右辺白模様が膨大

        になっています。左辺白が荒らしたときお返しで右下を

           削減しS氏頑張っているが黒27は即29が勝りました。

        白30オシに回り黒難しい形勢となっています。

           最後に黒1で下地案を2図紹介し終了いたします。

第一案:調和的手で白の動き待つ

        先ず黒1が浮かびました。右上隅と黒二子をぼんやり

        繋ぐ感じ。白が無理に取りに来るなら捨てて右辺開拓。

        黒イ、白ロ、黒ハも含んでいて味わいあると思います。  

第二案・右下へ打診する

        ブログ作成中に浮かんだのが黒1。黒イのツケや黒ロの

        カタを狙い筋とします。上の方は黒から△とたくさんの

        決めがあるのですが今は保留したい感じ。

         ◎令和碁界は大模様対抗の勝負が少なくなりました。

        S氏の棋風は貴重です。また来月お待ちしています。