俊敏・長南氏二子局

 浦安碁会最後は長南氏との二子局。三面打ち二子はやはりきつい。先ず画像を。

白勝ち味薄き盤面・黒勝勢

  今、白が左辺削減に向かった所。ここまでの応接の結果ですが黒成功し相当

  打ちやすい碁形、いや勝勢に近い形勢だと思います。序盤から振り返ります。

機略含むハサミ

        白11三々カカリに対し素直に受けるかハサムかですが

        長南氏は黒2ハサミを選択。シチョウも考慮しての

        選択だったそうです。白1に普通の受けならば・・・

受けは普通だが面白味ない

        昭和だと黒1受けの実戦が多かった。白2ヒラキとなる

        でしょう。左下黒一間構え発展を削いで白は不満なし。

長南氏希望図(シチョウ黒有利)

         ▲ハサミは白1を期待していたとのこと。黒2ツケを

        採用し白3気合のオサエには黒4切り。もし白5、7と

        応じたら黒はシメシメ。黒8で白aのシチョウは黒良し。

念のための証明

        遠いので白がシチョウに取れないことを証明しました。

        取れない場合は別の打ち方を選ばなければいけない。

白の反省:この場面今ならどう打つか

         それもあり白13を採用。黒18まで五分だと思います。

         白19は厚みを模様化にしたい意図。黒20はさほど

         模様気にならないとの声。ここが本局白にとって一番

         大事な場面でした。反省の修正図から重お見せします。

単ケイマ&フクラミ避けるツケ

         実戦は右下白イ、黒ロを交換し黒ハ進出を許したのですが

         ここは単に白1ケイマが良かった。中を止められると嫌なら

         黒2か。そこで左辺を打つ。当初は白Aノビしか浮かば

         なかったが白3ツケが適切だったと今は思います。

         実戦で打たれた絶好点黒Aフクラミを防ぐのが大きかった。   

実戦進行:絶好点の黒フクラミ

         白1コスミツケは黒2立ちとなる。白3攻めを期待したが

         黒4進出が素晴らしい好形。次に継続した攻めが見えないと

        右辺ケイマや右下二間の薄みが狙われる。白1は良くなかった。

        気持ち立て直し白5だが・・・右上相手せず左辺黒12フクラミ!

           この手一石三鳥はある。①左辺黒拡大 ②上辺白打ち込み狙い

        ③起こるべく中央付近での戦いへの応援。 流石です。

        ◆さらに黒12手裏剣。イとロを見合いに仕掛けてきました。

今浮かんだ頃張り手

        実戦白は素直に受けて右辺黒ツケコシを許したのですが

        ブログ作成中に浮かんだ手を伝えます。白1は如何。

        意図は黒ツケコシと黒イの両方を牽制すること。

白の注文図 

        黒2と応じたら白3と受けます。ツケコシはしずらく

        なったはず。黒厚くはするが一応白頑張っている。

乱戦は白が臨むところ

        気合は黒2ツケです。ただ白3ツケ返しで対抗します。

        次に黒コスミツケなどいろいろありますが白やれそう。

要所占め俊敏・弱石への対応は?

        白1に黒2ツケコシ。真面対応は苦しいので白3、5と

        かわしたが黒6と一子腐らせ黒すこぶる厚くなりました。

        その効果は後に下一帯で遠慮なく強く戦えることに繋がる。

        ◆ただ右上黒は弱くなりました。黒10様子見仕掛けに白11。

        黒12に白13追及。生きるために苦労させることで流れが変わる

        ことあります早き段階での眼作りは誰しも憂鬱になりやすい。

普通はヒキ。ただしもやもや味残る

        黒1ヒキが普通対応。隅の黒は生きています。でも

        白△に石が来た場合に大丈夫か。もやもや感は残る。

後の白狙い具合

        △に一つ二つ白石があると想定して下さい。白から

        白1、3は通常の攻め。対し黒4、6ならなら生き。

        初手で白4や2のオキなど別の攻め筋もあります。

        白からのコウ立ても多く黒に取っては不気味です。

        『ならば▲捨てて先手を握ろう』が長南氏発想でした。

英断捨て石策が大きな勝因

         少し考慮され黒1ハサミツケでした。対し白3ツギや

         一線サガリは利かされになるので勢いは白2ハサミ返し。

         黒3、白4が必然となり▲を捨てられました。

         この結果ですが白地増え約25目。黒は1、3の儲けで

         10目利益。部分的に白が得です。しかし左下黒5連打が

         凄い所。目数では言えない利得・主導権を黒は得ました。

         

         ◎ここからも戦い・攻防ありましたが一手先行した黒有利    

         なのが大きい。黒危なかった場面は無かったです。

         お疲れ様でした。28日が(日)で大会参加とのこと嬉しい。

         研究会でメンバーにも伝えます。よろしくお願いします。