H氏四子局・一貫した強気姿勢

   ようやくH氏四子局お見せ出来ます。お待たせして申し訳ありませんでした。

   この碁は石張った手が多く気が抜けなかった。プロを一本で倒そうとの姿勢は

   今も変わらず嬉しいですね。先ず終盤勝負所の死活具合に触れましょう。

地合い黒良し 左辺黒死活は?

色々戦いがあってこの場面。地合いは中の黒地(白数子捕獲)が大きく。黒良し。

ただし問題は左辺から中の黒一団。生きか死にか、コウなのか。黒先で果たして。

辺のツギが良い手。コウが正解

 黒1とツガれたら最強は白2とアテです。黒3切りでコウになっていたでしょう。

 こうなれば勝敗の行方はコウ立て勝負でした。なお白が無条件で取りに行くのは・・

無条件で取りに行く変化

 白2ブツカリは直ぐ黒7受けなら右のワリコミで眼を奪おうというもの。しかし

 黒3切りがある。コウを避け白4ツギなら黒5フクラミです。白6と応じたら

 黒7。逆に無条件生き黒勝利。白6では・・

振り変わりで勝負はこれから

    白6が良い攻め。勢い黒7。以下黒11までほぼ必然の振り変わりとなります。

    白が地は得したので勝負はこれからでしたね。実戦はミスされ残念でした。

    ◆では序盤を振り返ってみましょう。

がっちりのS氏

    手順です。三面打ち三子のS氏と打っている感じにも思えました。

    前は激辛の黒26、28などあまり打たなかった。成長を感じます。

隅を小さく生かす策も有力

    右上黒1だとさらにがっちりでした。気になる白2三々には黒3受けが適切。

    白4なら生きるけど黒5に白6と打つのが右辺の白を弱くするので辛い手。

    続いて黒11などお返しで白に迫ると打ちやすいです。黒3グズミに白4は

    保留しますがならば黒地にする機会もある。黒1が一番のお勧めでした。  

石張ったオサエ

 黒▲オサエに手が止まりました。これは形であり気合。白の出方で如何様にもとの

 柔の精神も感じました。三面打ちでしたが簡単には打てない。考慮時間です。

四ケ所分断あるが全て黒打てる

     白から打つ手が×の四ケ所。ヨンでみると全て黒が打てるのには驚き

     でした。先ず上辺白地増やす打ち方だとどうなるか示します。

黒模様の方が雄大

      白1、3、5を考えました。上辺大きな白地になれば先ず先ずです。

      しかし黒6オキに泣く。白イは黒ロで無理なので白7譲歩となるけど

      黒a利得残り満足され黒8,白9と決めて黒11、13が面白い。

      上の白地程度では右側黒模様には遠く及ばないと感じ実戦は・・・

黒圧している進行・・・ただし

     中の白三子分断され上辺白も薄く黒10まで黑が圧している戦い。

     白11とノゾいたときに黒12は疑問手。かえって白13ツケで調子を

     与えてしまった。白19に黒20と中に手をかけますが白21と戻られ

     右辺につくべき黒地が痩せています。次に黒イなら白ロ補強し

     左上×断点も楽しみだなと考えていました。

普通ツギで至って順調でした

    別に黒1ツギで何事も無かった。白2くらい。そこで黒3進出。白4

    にも黒5と中央を気持ち良く泳ぎます。順調だったでしょう。

力技成功。ただし三子取りは一歩後退

     黒1が凄い手。右辺が破れても良いとの気迫です。白8から荒らし

     白12とトンだ時に黒13が厳しかった。白14で白17と出たかったけど

     黒14カケで取られそう。我満の白14に黒17と蓋をしては黒の言い分が

     通っています。黒21が残念。手が見えたのが禍下と思います。確かに

     ワリコミで白三子取れているが非常に味悪い。それと取っても地と

     しては小さいのです。代わりに右下が嫌な感じに。ここから白が

     主導権を握った感じとなりました。

取らずが打ちやすい・地でも頑張れる

     先ず黒1と一本ツケ、白2と交換し黒3とツグ。白4はやむを得ない。

     そこで黒5と実利を占めます。白8、黒9で三子は取れなくなるけど

     黒13と堂々と戦えます。白14~18には黒19、白a、黒bと地で頑張り

     たい。後半勝負ですが黒打てたと思います。

     ◎お疲れ様でした。強くなってくるとキカシ・利かされに敏感になって

     きます。受けか反発かはその状況でそれぞれ判断が必要。今回は受けが

     良かったが見究め力をさらに養って下さい。来月はイベントもあるので

     お世話になります。よろしくお願いします。