幽玄の間初のS氏二子局

     16日17時の幽玄の間S氏二子局。初の方でしたが剛腕手段決行の

     決断が早い印象を受けました。先ず画像で一場面を。

意表を突いた剛腕手段(白△に黒が打った手は?)

厳しかったブツカリ豪手

ゆっくり進むと思いきや・・・

    左上黒8ハサミから左右に確実な地を得て全体の攻めを伺っているなと

    感じていました。白23と右辺を占めて白も足早。

    右下黒24カカリから黒26は軽い。なので黒28は少し意外。黒31トビが

    勝ったように思います。白29、31分断に戦わず黒32、34は賛成。

    白35と一子取られたがまだ味が残ってます。黒40まで補強は相場だが

    白41カカリに回り二子局としては先ず先ずの序盤と見ていました。

    なお白21は白aもあったと思います。白×は緩んで嫌。実戦の白21は後に

    白イ、黒ロ、白ハを有効打にとの気持ち。黒12では・・・

黒1トビがお勧め

     黒1トビがお勧めです。白2くらいだが黒3、5と左辺頑張ります。

     黒7までとなったら実戦より少し勝るような・・・参考程度に。

変化図一例 黒打てる

    白2とオサエたら黒3と出て黒5とハネる。白は手が止まるでしょう。

    ×断点をぼかそうと白6なら相手せず黒7ハネが気持ち良い。黒11まで

    示しますが白貧弱な姿なので黒良いと思います。

    ◆さて冒頭画像で紹介した意表突く手段ですが左上分断手でした。

自身にも痛み伴う強烈な分断

    黒1~9!この場面でこの手段を決行する方は少ないでしょう。左上の

    黒が痛むのは承知の戦い宣言。ゴリゴリ感もあるので白a、黒b、白cと

    かわすことも考えたが白イ活用が薄くなります。それと野生的碁は魅力。

    力比べで勝負を選んだのが実戦。

白失着咎める強烈なブツカリ炸裂

     数手進行した場面。双方強気だった思って下さい。黒1、白2から

     黒3カカエは本手。右辺手入れしてとの主張です。対し先にキカシと

     白4が大変な失着でした。黒5ブツカリを軽視していたのです。

     先ず白の正しい打ち方を次の図で。

右辺手入れしこれからの碁

    白1なら利きそう。黒2に白3手入れが正しかったのです。黒4と

    中を止められますが白5、7で完璧生き。この結果判断ですが・・・

    中を封鎖したのは黒のポイント。ただし上辺破られ黒地かなり減少。

    右辺白地は増えていますので白は地で行けるので不満は無かった。

二子捨てて右辺破れば黒良し

    ブツカリには白1で平気と即断していました。しかし黒2と来られ

    黒二子捨てて右辺破られます。右上隅を只で取れたら良いけど黒12が

    しぶとく本コウになるようです。もし白Aだったら一手違う。

    これを瞬時にヨンだS氏に感服です。

    ◎この後もいろいろあったがここでの失着が響き黒中押し勝。

     お疲れ様でした。また次の機会をお待ちしています。