幽玄の間・N氏惜敗局  

         定先手合いはほぼ負けないのですが最近迫ってきて

         本局は断然黒良し・中押しされてもおかしくなかった。

         どうも私はやり過ぎてしまう傾向あり。

         反省も込め解説します。  

堂々の序盤・白ノゾキには?

       左下は定石。左辺白22は策手だが黒23は重厚な受けです。

       白24シマリに黒25と応じ遅れていない。右上黒35は令和手。

       微妙だが効果ありです。黒57打ち込みに白58~黒61は

       はっきり地を与えあまいが次の白62を有効にとの意図。

       なお左上黒37~白40は黒が冴えない。打たずが良かった。

ツギは穏当だが白満足

        黒1ツギは悪いとは言はないが白2で取りあえず満足。

        定先手合いなら反発したい。N氏ツケでした。

反発の実戦

         黒1ツケ。良い手でした。白2から6と外回りで対応だが

         黒7が急所。これを喰い白悪そうです。白8では白aの

         オサエが正しい。分断され戦いになっても白打てました。

         数手進み黒15と切られ対応に困りました。白16腹ヅケは

         苦肉の策。ただ黒イ・ロ・ハどれでも黒が悪くならない。

有力だったカミ

         黒1カミ取りの予想展開図。右辺白は一眼なく心細き姿。

 実戦も黒良し・白打ち込みはやり過ぎ

        実戦でも三子獲得し黒良し。右下は白10と連絡されたが

        代償として黒11ヒラキ得て十二分。白12オサエは意地。

        ここで黒11から上へトビでも黒良いけど黒15ハネは辛辣。

         「白イ、黒ロ、白ハと生きなさい。」との主張。むっと

        したと思います。それが白16やり過ぎの打ち込みに。

黒大優勢

       予想した生き方より三ランク下という結果になりました。

       黒1と打ち込まれあまりの悪さに動揺し白2切りですが黒3、

       5と応じられがっくり。▲一団完璧に生きているので効果無し。

       白8ツケに黒9ノビは当然。下辺黒イ、白ロも利きなので遠慮

       することない白×一団の眼形が乏しくなっています。

       ◆ここまで白が悪い序盤あまり経験ないので驚きました。

白無理筋的非常手段連発

        白1は無理手で最善は白2です。ただ妙味無しと見て

        採用。次の白3、5に賭けた気持ちでした。黒6、8と

        N氏落ちついています。白9に対し・・・

ツギからの下アテ連絡が賢明

        黒1を決め黒3下ハネ連絡が安全で良かった。白6に

        黒7とガッチリ取る。白8は分断防ぎ仕方ない。

        白地消滅でまだ眼も狙えるのに満足し右辺白を黒9、

        11と追い立てて行く。これなら勝負早かったでしょう。      

実戦:損したが右の白へ喰いつく進行

        攻め合いに勘違いがあり白22まで助けて頂きました。この

        結果でも右辺黒23に回り黒優勢なのは余程良かったから。

        白24、26とアテの無い逃亡のときに黒イはミス。白ロと

        代わりかなりの損。動揺され黒Aでしたが即白ハと

        生きることが出来て白に好転。何も打たず黒Aと攻めて

        いればこれからの勝負だったと思います。 

コウ手段されたら勝負ありでし

         本当は黑⒉ツギでなく黒1が最善でした。白2眼取りに

         黒3切りなら攻め合いはコウになります。黒7のとき

         白a抜きなら黒bと側にもコウ立てがある。両コウの

         匂いもしますね。無条件で取られた実戦とは大差でした。

         ◎お疲れ様でした。白に疑問手多かったが的確に咎め

         ほぼ勝利だった惜敗局。次回こそですね。