大会一場面・検討室(佐々木七段vs奥五段)

        本当に遅くなり申し訳ありません。<(_ _)>

        佐々木会長と奥五段の一場面を検討します。

二子局:双方じっくりの盤面【白番】

        きれいな二子局と感じました。私だとどちら持っても何か

        普通より欲張る手、背伸びした手が出ていると思います。

        双方無理せず自然。互先的ですね。

        ◆ここから実戦がどうなったのか不明なのは残念。なので

        私が白どう打つか、黒ならどう打つかを勝手に想像し紹介

        いたします。何かしら参考になれば嬉しい。

第一案:低位で消極的。黒楽

        先ず左辺気になりました。白1だと連絡し地になる。

        安心得られるが二子の上手の態度かどうか。右下の

        黒1を譲ることに。消極的で自信なし。

第二案:カタから大きな局面へ・有力

        次は現代風のカタが浮かびました。黒2這いでしょうか。

        白3ノビに黒4と地を確保するでしょう。続いて流れは

        白5マゲ。奥五段は黒6、8と素直に受けそう。ついでに

        白9、11は早いけどキカシておきたい。黒12でしょうか。

        流れは白13ケイマで中央拡大したい。一応仕事はしているが

        黒の全確定地は55目超える。白は左上と左下で帯15目。

        右一帯に単独で30目出来れば細かい。先ず先ずですかね。

        でも▲厚さを背景に黒が消しに来るでしょう。どこまで

        踏み込むかを見て勝負します。白が採用してみたい図。  

第三案:三々は部分的で妙味無し

         右上三々は平易に黒8まで対応されつまらないと却下。

第四案:出切り。全て受ければ白成功

        一番打ちたい手段は左上出切りです。捨てるのは地が

        かなり損なので黒4から頑張るはず。もし白11となれば

        楽しみ生じ白やれる。でも黒10では・・・

変化最後のノビは利かず

         黒10強手が成立します。白111には黒12、14。攻め合いは

         勝負になりません。外も逃げられない。

         白9と打てないようでは出切り効果無しです。

第五案:黒素直なら白やれそう

        次に考えたのは下辺白1ツメ。お手本主義なら黒2か。

        ならば白3、5と押しつける。左下の白二間は左辺を

        遮断されたら弱くなるけどその展開は黒も汗かかないと

        勝てないはず。一応勝負の図。

変化:黒手抜き・絶好点のオシ

        手抜きし右下黒2オシを打てば強い。この手は黒×切りも

        含み大きい。右辺も黒の勢力圏になります。勢いは白3

           だが黒4ツケで外へ進出します。攻める白5ノビならば

        軽く黒6トビ。▲味方存在が頼もしく心配なし。なお

        黒aオサエは白bに対策がないなら打たずが良い。

 

終結論:右辺低位にし待つ

       いろいろ考え結論に至りました。それは右下白1オシが

       逃せないということ。黒2に白3とオシつけます。右上の

       カタ手段も活きていますね。ただし黒4がすこぶる好点。

       ▲二子局で模様勝負はしんどいが黒もここから楽は出来ず

       勝負所は必ず来ると信じます。

       ◆実戦経過画像一枚見つかりました。さてどうなったか。       

続き画像発見!

今、左上を白がハネたところ。ノータイムでオサエる方が多いと思うが慎重ですね。

白は右辺を割る選択をされて黒も左辺割っています。細分化された碁になりそう。

奥五段は終盤的確なのでヨセ長き展開に導いたのは流石です。

会長から「しっかり打たれました。」との感想。普通に打って暴走する下手なら

白にチャンス来るけど本局は仕方ないとのことですね。

◎今回の経験が6月の高校団体の大会に何かしら役立つと期待しています。

 会長は若手に胸を貸して頂き有難うございました。お疲れ様でした。