S氏定先局

         昨日二子局で快勝されたS氏から連日の申し込み。

         気合感じ感謝です。今度は先対局。難解場面多く

         際どい応酬・手所ありの素晴らしき内容でした。

         研究会指導碁が少し遅れますが暫くお待ち下さい。<(_ _)>

序盤:気になる黒着手一つ

        右辺黒9ハサミ選択良さそう。白10~黒21まで互角でしょう。

        手厚いS氏棋風にあっています。その後、右側で戦いに突入

        したが上の黒23は少々遅れた感あり。理由は・・・

私が予想したS氏の手は二つ

        私が予想していたのは右辺黒1囲いか中央の黒A付近。

        今直ぐ白2ハネ出しなら黒3、5と分断し黒9まで想定

        しても左上黒カカリ石が働き黒の望むところ。状況が

        白強くなれば黒2、4でなく黒6の外対応柔軟性あり。

        上辺は未だ急がなくて良かったと思います。

白ハザマはやり過ぎ。黒の反撃を喰う

        数手前には選択肢いくつかあったが白がこの展開を

        選んだのは白1ハザマに期待したから。しかし黒2、

        4と反撃されて大変と気づきました。白7、9は

        窮余策だが感じ悪い。ここで実戦は黒イ、白ロ、黒ハ。

        黒は実利の安全策だが私としてはホッとした瞬間。

外へ進出し主導権

        黒1とノビたかった。勢いは白2~6救出だけど黒7

        が生じます。中の白弱くなったので白8、10ならば

        黒11と天空を翔ける。主導権は黒が握っていたでしょう。

 捨て石になり一段落。次なるラウンドへ

       『形になる』という囲碁用語ありますが右辺の白取られが

         白12、14の締めつけとなり安心とやる気が出ました。

         ただ現在の黒の確定地は全体で50目もあり多い。白は左下

         黒へ食いつかなければなりません。そこで白16。しかし       

素晴らしい返し技

        白ケイマに安全・丁寧な対応ありましたが黒1が最強手。

        この手が打てる方は先の資格あります。白2は仕方なく

        黒3を喰らう進行へ。白地減る進行は大変だが白4、6の

        切り違いに命運を翔けたのが実戦。

        ◆さて気合の黒イ抜きか冷静な黒ロか。重要な分岐点。

ヒキが穏当で良

        黒1ヒキが穏当で適していたと思います。白2には黒3が

        黒4を見た利き筋。白4に黒5と一子取ります。次に白が

        眼を奪い攻める可能性ありますが左辺に一眼の余地ある。

        実戦よりも勝利に近かったと思います。

コウ勃発。すわ大振り変わりか

       実戦は黒1抜きを選択。白2に黒4ツギなら下辺は生きる。

       ただし左辺は取られるでしょう。そうなると思ったら黒3!

       白4抜きに黒5コウ立て。これは利くとS氏。しかし白6

       ツギが実戦。黒考慮時間です。石の流れ、気合は・・・

消し具合が勝負

        私だったらノータイムでで黒1突き抜きを選びます。

        この手の大きさですが約38目。ただし白2切りとなり

        下辺白地は約30目。左辺黒も救出は難しくどう捨てる

        かが勝負になります。黒3はどうでしょう。白4受け

        なら黒5で中に黒地つきそう。左上がまだ白地ではなく

        黒やれたと思います。

これは白勝ちそうな展開

       黒は右上を白に譲り下辺と左辺両方をシノグという選択を

       選ばれましたただし白10を喰らいそれは難しい。左辺の

       黒が実利納め治まれば打てそうだが白14と拒否。難しいけど

       ここで捉えた感触ありました。時間もわずかとなり数手して

       潔く投了。黒7や黒9では下辺を先に・・・

ノゾキ決めればほぼ生き。捨てて勝負

        黒1利いていました。白2に下辺は生きています。続いて

        動くとシノギ勝負。捨てるなら黒3。如何でしょうか。

        ◎好勝負の内容でした。次回もよろしくお願いします。