N氏定先局序盤

         久しぶりのN氏。現在不調気味のよう。この指導碁から何か

         きっかけになればと思います。では序盤から。

両ガカリ折衝・経験少なき出だし

         白12、14は令和で定番。黒15ツギは三々例が多いが

         立派な手。白16に黒17スベリは打ちたい手(別法あり)

         隅打たれたら白16活かす意味でも白18は逃せない要点。

         黒19!N氏はキカシからリズムに乗る棋風。白に継がせ

         たい気持ち凄くわかります。

オシを優先したい感じ

               黒1とオシたら白2ツケを予定。黒3に白4と隅の

         隅拠を得ます。黒5で一段落。後に黒a具合やbの

         追及が黒の楽しみとなります。物足りないかな。

ハネノビしツケを許せば穏やか

         白マゲに対し黒1、3対応なら普通です。白4は黒5で

         あまり悔しくなかったでしょう。 

少々低位だが地に辛い進行

         白1、3と勢力を増やし黒6まで低くして白7ツギに回る。

         少々白ポイント。黒8と割った手は力強い。下辺黒9構えの

         道もありました。白9、黒10交換し白11と追及です。対し

         二線連絡は辛いと却下。数手進み白17アテに(大事な場面)

見合いからのツケ炸裂

            実戦は黒1ツギ。平気に見えるけど白2が二つの攻めをみた

         きつい一手なりました。分断防ぐ黒3ですが白4ツケ!

         黒困っています。黒a受けは白b切り。×弱点が響き攻め合い

         黒が不利です。黒1で正解は・・・

ナラビ受けが冷静でした

        不思議な受けに見えるけど黒1ナラビが最善でした。白4に

        安心して黒5と受けられるのが理由です。▲も丈夫ですね。

        『相手の先手利き効果的にさせない』ポイントでした。

第二ポイント場面【黒番】

        右辺黒は取られていないが右下と泣き別れで辛い姿に。

        その後、上辺黒をどうサバくかがポイント。黒番です。

実戦:黒1ツギが頑張り手

          実戦は黒イ、白ロ、黒ハと▲強化されたのですが敗因。

          右上黒1ならまだまだこれから。このツギがすこぶる

          大きな一手だったのです。もし黒1と打たれたら仮定の

          図ですけど白2と連絡し攻めたかも。そのときは▲二子

          逃げずに黒3とシマリ頑張りたい。

          上辺放置は大きくなりそうで心配に見えるけども・・・

ハサミツケが狙い(コウの筋)

                            私は 白2と打ちそう。しかし瞬間黒3ハサミツケが飛ぶ。

         受けが三通りあるが頑張りは白4ツギ。続いて最強は

         黒5ツケ。白6なら勢いコウになるでしょう。白aの

         コウ取りには左上黒bが絶好のコウ立てです。

        ◆ただ白から右辺黒へのコウ立てもあるのでコウにすれば

         黒良しとまでは言えません。それでいったん・・・

一本で×味匂わせも一策

        ハサミツケ一本で止めて黒1とこちらを策動したい。

        △とツガせたことで黒×いろいろ味多く白不気味でしょう、      

        何か手入れして下さいと主張する。なお白イは受けません。

        これが今の黒の最善と思う打ち方です。参考になれば嬉しい。

        ◎お疲れ様でした。最近の印象ですが『先』の手合いを意識し

        頑張り過ぎて薄くなっている感じです。本来の手厚い棋風に

        戻ってみるのも良いと思います。では次回。