研究会:今井七段三子局

 

  今井さんとの内容は戦いやヨミ合いが多くなってきた印象。本格的棋風の方

  ですが乱戦にも強くなるため意識されての選択と察します。先ず画像を。

早くも白の仕掛け・対応は?

      今、下辺カドに打ったところ。予想外だったようで考慮されました。

      黒番でどう対応しますか。普通は二通りだが第三候補もあるようです。

黒は力溜めて戦いに備える立ち上がり

        黒14は単に三々受けもある。黒20まで模様大きく見せて

        白21焼き餅を誘う作戦有力です。スベリを防ぎたいが・・・

頑張りの態度

        黒1、白2一本で黒3、5と勢力手段。▲厚く白から怖い

        手無しとの判断です。でも黒aと打ち、白イやロと代わって

        右辺オシつけていれば無難でした。白6が利き筋で・・・

冒頭場面・三通り。どれを選ぶか

         白1、3ツケノビ。対し黒5カケツギなら堅いが白4と

         オサエ利かされるのは悲しい。黒4オシは気合ですね。

         そこで白5捻り手です。対応は黒イ・ロ・ハの三通り。

実戦:手厚いが少々地にあまそう

         実戦は黒7ツギを選択。白8は許すけど黒9と中へ代償を

         求められ振り変わりとなりました。右辺白16まで満足したが

         黒17ノビ切りでなかなかの厚み。少し白良しですが一段落。   

気持ち悪く得しない感じ

       黒1サガリは強い手。しかし白2切り入ると気持ち悪い。

       黒3、白4、黒5で外の白弱いので連絡していますが・・・

       白6で外へ進出出来なくなり白が厚くなってしまいそう。

       隅も不気味で下辺取っても特にならない感じします。

グズミが最有力

        形的に浮かびにくさあるが黒1グズミが第三の手で有力でした。

        白2は仕方ないので黒3ツギに回れます。白4、6とキカシに

        来ますが強く黒7アテ。この進行が最適でした。

分岐点:穏便か最強か中庸か

        かなり進んだところ。今、白△と打った場面です。ここは
        方針を決める分岐点でした。柔か豪か。黒の次の一手は?



穏便

穏便早治まり例

         安全な手は黒1、3の早治まりでした。白4で痛い感じ

         するけど黒5、7のサバキで打つ。白18まで相場です。

         そこで好点黒19オシに回る。白20アテは黒21とかわし

         中の黒地増えに期待します。  

         ◆正直的逃げ腰的なのであまり自信無い図ですが

          上の白を攻める立場ではないという考えでの選択。 

          

ノビ切りは中に呼び込む感じもあり微妙

         『ノビ切り』好きな手です。なので黒1は第一感。ただし

        上辺に眼の余裕あるので白2と強気で来るかもしれない。

        黒3と妥協すると黒9までとなりここは一段落。右上の

        白一子をサバく展開になるでしょう。黒3で本当は・・・

       

攻め合い不明

        気持ちは黒3、5と出切りたい。勢いは白6で黒7、9と

        攻め合いになる。黒11は白16まで手数が一手増える効果あり。

        次に黒イかロか。この攻め合いがヨミ切れる方は素晴らしい。

        もしセキならば黒が後手でも打てそう。

        ◆前々図の早治まりと比べ危険になる可能性はありますね。

実戦:重苦しい進行

        数手進んだところ。左上の黒一団を配慮しつつ中をまとめ

        たいが黒の希望だが白1抜きが先手。黒2は省けません。

        白3~7に囲うのでは足りないと黒8切り。しかし白9、

        11が成立し黒地は値切られる進行へ。苦しくなりました。

        ◆実はここに至る前に白やり過ぎ手があり咎めたかった。

単に突き出しなら黒攻勢

       白×は今見るとなんと乱暴な手なんでしょう。黒1と出る一手。

       白2は無視し黒3。白4には黒5、7。上の白一団弱体です。

       ▲三子取られは小さな問題。断然黒良しでした。

       ◎お疲れ様でした。次局では白やり過ぎた場合きっちりお灸を。