野村氏一場面

        野村六段は三子局勝利未だ。対局重ねるとどうしても上手が

       下手の得意な面や棋風を利用・封じやすくなります。

       強さのヨミ力が魅力なので見透かされていると あまり気にせず

       持ち味を発揮して欲しい。

               教室の講義でも使用する予定なので一場面を解説します。

   上辺ヒラキに黒A・B・Cから選ぶなら?

        立ち上がりは定石と比べ少し白良しか。教室で伝えます。

        白19ヒラキに黒は選択肢いくつかあるが選ぶならば・・・

落ち着く進行望むならオサエ(B)

        黒1(C)か黒3(B)か迷うでも▲活かしたいので

        左辺を占めたい。白2根拠なら黒3とオサエじっくり

        進めます。右上は白4なら黒5ツメ。白6は同点を黒に

        打たれると形崩れるので必要。黒7と好形得られ先ず先ず。

        直ぐ黒3も立派だが左辺を白に与え少しあまく感じます。    

実戦進行

        黒1ツメでした。後からじわじわが野村さんの持ち味だが

        遅れる感じ。後に力溜めたパンチがヒットするかですね。

        白2に黒3、白4交換は打たず単に黒5が勝ります。

        左上はイとロが見合いで黒頑張っています。ただ不安残り

        白の楽しみ。好点黒9の前に打ちたい手あり。それは・・・       

急所オキの様子見

        黒1オキです。後の狙いにするのもあるけど今、白がどう

        受けるか見てみたい。白は対応悩みます。黒は気楽なオキ。

        『取られても何かしら役に立つ』という軽い気持ちで。

黒手厚さ白不気味さ

        白2なら取られます。ただ黒3ハネ出しが狙い筋。白4、

        6と応じるよりないですね。そこで実戦の黒7へ転身します。

        効果は白×分断が無くなっていること。それと黒1から

        二線サガリなどもろもろ味残り。白にとっては喉にひっか

        かった小骨のような黒一子。手をかけて取るなら黒嬉しい。

        黒一団強化は左辺▲も動きやすくなる利点もありますね。

        ◎三子は会の七段も楽に勝てない手合いなので焦ることは

        ありません。じっくり力つけて下さるよう期待しています。